最後は、息子のではなく、わたしの絵本を紹介したいと思います。小さいころに読んでいた絵本は、母が全部人にあげてしまいましたが、この3冊だけどうしても持っていたいと手元に残しました。でもこれらの絵本も、近所の年上の方からのお下がりでした。

 

 

 

「おかあさんへのプレゼント」は、小春久一郎さん作、岩本康之亮さん絵で、1964年に出版されました。小春さんは、1912年生まれ、1991年に79歳で亡くなりました。岩本さんは、1924年生まれ、2009年に84歳で亡くなりました。

 

母の日に、うさぎのぴんこはお母さんに風船をプレゼントすることにします。5色の風船を持って馬車に乗ると、泣いてるネズミの赤ちゃんがいて、風船を1個あげます。

 

 

 

その後、おうちに帰る途中、転んで風船が手から離れたり、カラスにつつかれて割れたり、クマに取られそうになったりして、数が減っていきます。わたしったら、それがいやでがまんできず、油性マジックで風船の絵を描き加えています。記憶にある限り、本に何か描いてしまったのはこの絵本だけです。ぴんこが可哀想で仕方なかったことを覚えています。

 

 

 

最後にひとつだけ、水色の風船が残ります。疲れて川縁で休んでいると、ザリガニが風船をつかもうとして糸を切ってしまいます。風船は木の枝にひっかかり、リスが取ってくれます。

 

 

 

ぴんこは家に帰り、「ひとつだけでごめんなさい」とお母さんに言うと、「水色は大好き。ありがとう」と、お母さんは喜びます。4歳のわたしは、ほっとして、包まれるような安心感で、この絵本が大好きでした。家の中が見える絵もお気に入りで、わたしの絵本の原点です。

 

 

 

 

「こおりのやまがほしい」は、小沢正さん作、深沢邦朗さん絵で、1964年に出版されました。小沢さんは、1937年生まれ、2007年に69歳で亡くなりました。深沢さんは、1923年生まれ、2009年に86歳で亡くなりました。

 

冬の動物園、白クマが「氷の山がないと、ちっとも感じが出ないよ」とつまらなそうにしています。深沢さんの絵が本当に好きです。

 

 

 

北極から氷の山が送り出されます。クジラが引っ張ってくれます。ダイナミックな絵です。

 

 

 

動物園に氷の山が届きます。このページが最も好き、何てわくわくする絵でしょう。このページに見入っていたことをよく覚えています。

 

 

 

 

「くろっぺとはなばたけ」は、飯島敏子さん作、深沢邦朗さん絵で、1964年に出版されました。飯島さんは1925年生まれ、2015年に90歳で亡くなりました。「こおりのやまがほしい」と同じ、深沢さんの絵です。

 

子猫のくろっぺは、きれいな物を見るとすぐに欲しくなり、きれいな花を見つけてはぽい、ちぎってはぽいとしています。

 

 

 

アヒルの花畑で、アヒルたちはカンカンです。反省したくろっぺは、お花畑を作り直すお手伝いをします。一生懸命世話をしますが、お花がしおれてしまいます。

 

 

 

地面の下を見ると、モグラが地下鉄の工事をしています。この上にお花畑があると言うと、工事は別の場所にしてくれることになります。この絵、とっても素敵です。

 

 

 

花の上で昼寝するブルドックや、花を食べようとする牛を追い返し、きれいなお花が咲きそろいます。くろっぺも大喜び、もうお花をちぎったりしません。

 

 

 

 

5ヶ月という期間でしたが、初めてブログを書き、とてもいい経験ができました。人に発信できる喜び、記録として残せる有り難さ、毎晩の楽しみでした。

 

ブログを書くために、絵本を並べ、眺め、ネットでいろんなことを検索し、作家・画家の方の一面を知り、人の繋がりも見え、何回も感動を覚えました。手元にある絵本を認識したことで、世界には素晴らしい絵本が山のようにあることを改めて知りました。これで息子の日本語の絵本も、ハワイで子育てしている日本の方や、日本語を学んでいる学校に寄付しようと思います。

 

ブログを見に来てくださった方に感謝いたします。どうもありがとうございました。

 

「あらしのよるに」は1994年、「あるはれたひに」は1996年、「くものきれまに」は1997年、「きりのなかで」は1999年、「どしゃぶりのひに」は2000年に、木村裕一さん作、あべ弘士さん絵で出版されました。

 

当初は「あらしのよるに」にで完結予定が、好評でシリーズ化されました。わたしは持っていませんが、「ふぶきのあした」「まんげつのよるに」で完結しました。特別編「しろいやみのはてで」もあります。

 

このお話は大人気で、舞台、ミュージカル、歌舞伎でも上演され、映画になり、国語の教科書にも掲載されています。スーパー絵本ですね。

 

 

カブというオオカミと、メイという羊の間に芽生える友情の物語です。とても長く感動的な話です。いくつかのページだけご紹介します。

 

 

最初の嵐のシーン。この1ページ目から何が始まるのだろうと引き込まれます。

 

 

 

真っ暗な中、お互いの存在を自分の仲間だと勘違いしている2人は、どちらも「サワサワ山の麓のフカフカ谷のエサが美味しいですね」と言います。オオカミにとってはヤギ、ヤギにとっては草のことです。

 

 

 

その日は、一晩中楽しく話して、すっかり意気投合し、また会う約束をしてお別れします。

 

 

 

次に会ったとき、相手がオオカミ、ヤギだったことにびっくり。でももう2人には、相手がだれであろうと友情が芽生えていました。

 

全く違う話ではありますが、わたしの友人夫妻は、初めて会う前にメールでたくさんやり取りをし、すっかり相手の中味を好きになり、4ヶ月後、やっと会え、3日後にはプロポーズで結婚しました。年の差、身長の差など、もう何の問題でもありませんでした。

 

 

 

ヤギの仲間がやってきたときはオオカミは葉陰に隠れ、ヤギのふりをします。

 

 

 

他のオオカミに襲われそうになり、ガブが石を落として助けます。

 

 

 

5巻の終わり、どちらも仲間達から、オオカミと付き合うな、ヤギと付き合うなと言われますが、嵐の中、2人はみんなの前から姿を消します。

 

 

 

あ〜、この絵本、わたしのために手放しません。続きを購入します。あべ弘士さんの動きのある絵、色、とっても好きです。ひさしぶりに読み、また感動しました。

 

 

「もりのびょういん」は、渡辺鉄太さん作、加藤チャコさん絵で、2007年に出版されました。渡辺鉄太さんは1962年生まれ、加藤チャコさんの年齢はわかりませんでしたが、渡辺さんより年下の感じです。お二人はご夫婦です。

 

渡辺鉄太さんのお父様は渡辺茂男さん、お父様は「しょうぼうじどうしゃじぷた」の作者で、「エルマーとりゅう」の翻訳家です。鉄太さんは本に囲まれて育ったそうです。うらやましいですね。

 

 

舞台はオーストラリアです。サルのコイコイはお医者さん、サルのチャイチャイは看護婦さんで、2人はユーカリの森へ行き、病院を開きます。

 

 

 

オーストラリアの動物たちが次から次へとやってきます。

 

 

 

足の痛いウォンバットのおばあさんには、ヨガを教えます。

 

 

 

お昼になり、コイコイとチャイチャイがお昼を食べていると、森が火事で、コアラのお母さんが木の上に取り残されてるから助けて欲しいと言われます。コイコイは風船にぶらさがり、動物たちに引っ張ってもらい、火事の現場に駆けつけます。

 

 

 

コイコイはコアラのお母さんを背中に乗せ、また動物たちに引っ張って行ってもらい、病院に戻ります。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

ほっとしたコアラのお母さんが、赤ちゃんを産みました。お腹の袋の中から赤ちゃんを取り出し、みんな大喜びしました。

 

 

 

コイコイとチャイチャイは、ストレッチをして、くたくただったのでぐっすり眠りました。

 


 

渡辺さんはオーストラリア在住で、現地の大学で教鞭を執っていらっしゃいます。オーストラリアでの暮らしが伝わってくる絵本です。

 

「おばけの地下室たんけん」は、ジャック・デュケノアさん作・絵で、アメリカでは1996年、日本では大澤晶さん訳で、1999年に出版されています。ジャック・デュノアさんは1953年にフランスで生まれました。このおばけの話はシリーズ化されています。日本でも何冊か出版されています。

 

わが家の英語の絵本の中で、間違いなくこれを最も何回も読みました。英語の絵本はほぼ全て刑務所に寄付しましたが、これは手元に残しました。

 

 

ある夜、4人のお化けはトランプをして遊んでいました。突然、ドンドンドンと音がします。息子に読むとき、ベッドヘッドでノックの音を出していました。

 

 

 

4人ともお化けなのに怖がりです。音は地下からします。

 

 

 

4人で階段を降りていくと、ネズミやクモにびっくりして大騒ぎ。

 

 

 

鏡を見て・・・「お化け!!!」と叫びます。笑ってしまいますね。

 

 

 

やがて、音がするところへたどり着くと、そこにはピンクの宝箱がありました。思い切って開けます。「助けて、お化け!」

 

 

 

そこには、ジジおばさんがいました。4人は、おばさんの500歳のお誕生日に招待されたのです。

 

 

 

とっても楽しい夜になりました。

 

 

 

息子にいつか子どもができたら、この絵本は同じようにして読むことでしょう。この本は、彼がうちを出るときに、荷物にこっそり入れることにします。

 

「ぞうくんのさんぽ」は、なかのひろたかさん作・絵、なかのまさたかさんレタリングで、1968年に出版されました。なかのひろたかさんは、1942年生まれで79歳、なかのまさからさんは、お兄さんで1940年生まれでいらっしゃいます。

 

この絵本は、息子の最初のお気に入りの一冊でした。よく読んだので、絵本も傷んでいます。

 

 

天気がいいので、象はお散歩に出かけます。

 

 

 

ワニに出会って、いっしょに散歩に行こうと誘うと、背中に乗せてくれるならと言われ、「いいとも いいとも」と、ワニを背中に乗せて歩き出します。

 

 

 

ワニに出会うと、自分も乗せてと言われ、ワニも乗せて歩き出します。

 

 

 

カメに出会って、また背中に乗せてと言われます。カメも乗せて歩き出しますが・・・

 

 

 

わーっと倒れて、池にぼっぽーんと落ちます。

 

息子はいつもこのページを待っていて、ここでゲラゲラ笑っていました。何回も見てて、こうなるとわかってて、ここで笑いたいのです。

 

 

 

池の中に落ちても、大丈夫な動物ばかりですから・・・

 

 

 

楽しそうです。子どもたちは、自分もいっしょに遊んでいる気持ちになれますね。

 

 

 

50年以上、読み継がれている絵本です。手にして、中を見て、読んで、気持ちよくなる絵本だと思います。お兄さんのレタリングも最高です。

 

 

中野弘隆さんが絵本を作るときの思いが伝わってくる文章がありました。

 

 

 

さて、3月から楽しんで続けてきた「絵本の思い出」ですが、そろそろ息子が読んできた絵本も終わりが見えてきました。あと4回で終了します。