1年間行方不明になっていて出てきたお気に入りの時計。
ベルトの留め具は両側からパチンとはめるタイプ。
それがあまくなり、すぐにはずれるようになったので
時々電池交換をしてもらうヨドバシの時計コーナーに持って行った。
スタッフの方は奥に持って行き誰かと相談してきて、
劣化しているので、ベルトを交換しなければと言う。
「4~5万かかりますが、百貨店のこのブランドの店だと少し安くなるかもしれません」
4~5万なら、おしゃれな素敵な時計買えるやん。
まだまだきれいなベルトなのに‥と諦めきれず
見てくれそうな所を探す。
梅田蔦屋書店というフロア全部が書店になっている所があり、
その一角に[時計宝石修理研究所]という店が特設されているのを見つけた。
スイスの時計工具ファクトリーブランド
「ベルジョン」の協力でできた店舗らしい。(よく分からないが)
梅田の「ルクア」という、これまた行ったことのないビルで、
5回ほど道を聞きながら上手にたどり着いた。
広くて素敵な雰囲気の書店だ。
特設店の方に、時計を見せると、「少々お預かりしてよろしいですか?2~3日したらご連絡致します」
で預けて帰った。
しばらくすると電話があり、修理可能とのこと。
ベルト取り替えなくていいんやん!
お願いして、取りに行く。
椅子に座っていると、白手袋でうやうやしく宝石でも乗っているかのような台で時計を持ってきて
「コマのビスがゆるんでいました。」
時計をはめると、完璧にとまる。
「良かった~~ありがとうございます。」
「おいくらでしょうか」
「はい、2千円になります。」
ん? 耳を疑った。
2千円?
あの4~5万は何だったのだろ。
電池交換の割引券までもらって帰ってきた。
お医者選びにも通じる時があるが、
言われたことを鵜吞みにせず、諦めないで良かった。