バイオリン習得の最初から途中までを書いてみます。 | ヴァイオリニスト 山崎千晶 

ヴァイオリニスト 山崎千晶 

ヴァイオリニスト、作曲家  千晶のブログ。
演奏法や、コンサートにまつわるエピソードなど、
いろいろな演奏家との出会い、演奏者の面からの感想、
今までのコンサートの思い出など、
音楽シーン盛りだくさんの内容でお届けします。

こんにちは😊

 

だいぶ寒くなってまいりました。

 

12月はコンサートが多く

そのリハーサルもあるので

楽しく、わちゃわちゃした雰囲気で

過ごしています。😊

 

今日は弾き方について

初心者から、どんなことに注意すべきか

書いてみます。

 

********************


1.子どもの場合はなるべく早く全弓と言って

弓を均等に先から元まで使えるようにする。

 

大人の場合はケースバイケースだが、

出来れば全弓で弾けるようにする。

 

この際、弓の持ち方を説明するより

弦と弓が当たっている場所の接点に

注目する方が簡単。



 

2.そしてまず、右腕の肘から前の「前腕」から

分離して弾けるようにする。


 

3.それから、移弦。弦をまたぐときに動きが

いい加減になるのを避ける。

どうやるかというと、弦をまたぐとき、完全に一時停止して、

肘から隣の弦に移動し、移動したことを確認してから、

音を出します。

これをいちいち一時停止してやります。

これは、中級、上級でも速いテンポのものは

このように一時停止して、ゆっくり練習します。

 

このように練習してテンポを上げていく。

だんだん、一時停止の間隔をせばめていく=速くなっていきますが脳が覚えていてくれるのでスッキリ弾けるようになります。

 

4.そして、左手は指の体操から。

いきなり音を出す前に、バイオリンをかまえて
指だけ体操する。


 

5.右手は前腕だけで分離して弾けるようになったら

今度は手首と指だけで細かい音型を弾けるようにしていく。

 

6.その際に手首のみで移弦出来るようにする。
 手首と指、前腕。

この3つのどこを使って今現在弾いているか、を

明確に理解して弾けるようにしていきたい。。

(これがなかなか難しいけれど。。💦)

 

7.左手のポジション移動に入る。

まずは第3ポジションから第1ポジションへ

下りる動きから。

 

8.ここまででどこかの良いタイミングで

ヴィブラートを習得する。

いつヴィブラートを始めるかは、

その人がすぐに「やりたい」と言えば

始めてしまって良いと思います。

 

「まだなかなか・・」と思っている人には

それで様子見ても構わないと思います。

 

ただ、色々見ていてヴァイオリンの場合、

これぐらいの段階になると、

今度は楽譜が読めないために足かせになっている人が出てきます。

 

ヴァイオリンを始めて3年過ぎて

技術がついてきていも、楽譜がすぐに

読めないために弾けるようになるまで

だいぶ時間がかかっている人に

たくさん出会いました。

 

楽譜が読めないと新しい曲を

やる時にまたえらい時間がかかる。

 

ヴァイオリンの先生ではなかなか

楽譜の読み方まで教えている

時間と労力がありません。

 

この辺りでつまづいている人には

ソルフェージュを習いに行くように

すすめています。

(ピアノ習っている人はほぼ全員

問題ないんですけれどね。💦)

 

家にピアノがなくて、ピアノを

習っておらず、バイオリンだけ

習っており、そしてソルフェージュも習わずに

ある程度以上弾けるようになるのは

正直難しいようです。

 

私自身はバイオリンと同時にピアノも

習っていましたし、ソルフェージュの

音楽教室にも通っていましたので

問題はなかったです。

 

「他で忙しくて、ソルフェージュまで

通っている時間がない、家にピアノもない」と

ピアノも習わず、ソルフェージュも

行っていない人は圧倒的に

弾けるようになるまで時間がかかっています。

 

楽譜が読めている人なら3日間で弾けていて

間違えもしないところを1か月かかって、また

同じところで必ず間違える、という感じです。

 

音程や調性感覚、リズムが

4,5年たってもわからないまま...

霧の中にずっといる状態です。

 

ですので、ピアノを習うか、

ソルフェージュを習うかの

どちらかは楽譜の読み方で

つまづいている場合は

1年ぐらいは通った方が

結局は早道になります。

 

 

趣味でやると言っても、スラスラと

弾けるようになるには2、3年スパンで見ると

ここが大きな分かれ道になることは

念頭に置いておいたほうが良いですね。ニコ



写真: 刊行から2年、重版されました😊

いつもありがとうございます♪

末長くヴァイオリン研究のお役に立ちますように。。