日本酒学講師の会 酒米研修会 ③ | 阿部ちあきオフィシャルブログ「Cheerful days」Powered by Ameba

日本酒学講師の会 酒米研修会 ③

 

日本酒学講師の皆さんとの研修会のレポート最終回です。
 
前回のブログにUPした、新中野工業さんで最新の精米技術について学び、午後からは岡山県赤磐市の
「JA岡山東 赤坂支店」へ。

 

 

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ここからは酒米「雄町」についてのお勉強です。
 

 

 

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雄町米は日本最古の原生種。
 
山田錦や五百万石など、代表的な酒米の多くは雄町の血統が引き継がれています。
 
 
 
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丸みとふくよかさのある味わいで、コクを感じるお酒に仕上がる酒米なので、
雄町が好きな日本酒ファンは多く、雄町を愛する人は「オマチスト」と呼ばれることもキラキラ
 
 
毎年、雄町で醸したお酒だけが全国の酒蔵から出品される「雄町サミット」が開催されるのですが、
業界関係者や日本酒ファンの間でとても注目されているイベントです。
 
 
これは今年8月の雄町サミットに参加したときのお写真カメラ
 
 
 
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95%は岡山県で生産されていますが、そのなかでも「赤磐地域」で育てられたものが「赤磐雄町」。
 
吉井川、旭川、高梁川の三つの河川の堆積作用によってできた岡山平野で、三大河川による「肥沃な土地」、
瀬戸内特有の「温暖な気候」、晴れの国岡山ならではの「豊かな日照量」の恵まれた気候条件のもとで栽培されています。
 

 

 

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お話を伺ったJA岡山東赤坂支店には、雄町米の増産と品質改善に努め、

全国に供給されるよう自費を投じて酒造家会社を歴訪するなどして懸命に啓蒙された、

かつての村長、加賀美章さんの碑がありました。

 

 

 

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赤磐地域の雄町の圃場へ。

 

(9月上旬の頃の写真でまだ青いですが、現在は稲刈りが始まっています)

 

 

 

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赤磐雄町は原則として、有機肥料を使用。

 

お米は2.1mmのふるい目でしっかりと選別されていますが、

化学肥料を使用すると、急に大きくなり過ぎてしまう等のデメリットがあるそう。

 

 

 

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白っぽい花が咲くのが雄町の特徴の一つなのですが、一番の他の品種と違いは170cmにもなる背丈の高さ。

 

そのため、強風や大雨の影響を受けると倒れやすく、また病害虫にも弱いこともあり、

栽培は手間が掛かり難しいと言われています。

 

 

 

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写真では分かりにくいかもしれませんが、稲穂の先からでている「ノゲ」と呼ばれるヒゲのようなものがあるのも

雄町米の特徴。

 

山田錦などには無いもので、古くからある原種に見られるそうです。

 

 

雄町米の稲に触れると、とても愛おしさを感じました。

 

 

 

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ところで、「雄町」という名前、は実は地名なんですよね。

 

雄町地区に行くと、標識の地名に「雄町」とあったり、「雄町郵便局」やスーパーの「雄町店」などがあって

講師陣一同で感動しながらカメラでパチリ。笑

 

 

 

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そして、全国の名水100選に指定されている「雄町の冷泉」

 

源泉は中国山地の山奥にあり、岡山平野を流れ下って瀬戸内海へと注がれる旭川の伏流水が湧き出した名水です。

 

 

 

 

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江戸時代岡山藩主の池田光政が備前国一の名水と誉め称え、お水屋敷として囲っていた井戸の跡地。

 

御用水はお茶会などで使用されていたそうです。

 

 

 

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JA岡山東赤坂支店の皆さんと、2日間一緒に研修をした講師の皆さんと最後に記念写真。

 

この後ろに見える田んぼが本当に美しくて、眼下に広がる風景は素晴らしかったです。

 

 

 

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「山田錦」と「雄町」の2つの酒米に焦点を絞って2日間研修をしましたが、

 

その生産地へ実際に行って、景色を見ながらその地の空気を吸って、

田んぼで稲の息吹を感じられたのはとても貴重な体験でした。

 

 

最新の原料処理のお話もとても興味深く、日本酒の原料となる「酒米」について色々な角度から学ぶことができて、

とても充実した研修会でした。

 

 

 

これからのセミナー、講習会で、この研修で学んだことをしっかり生かしていけるよう頑張りますクローバー