夫の実家に帰省すると
1週間くらい滞在するが
地方の、かなり田舎なので何もすることがなく
夫は義父とゴルフへ行ったり
昔の友達にあったり
子供たちを連れて釣りにいくこともあった。
私は義母と一緒に家事をし、
コーヒー好きの義母がハンドドリップでコーヒーを淹れてくれて
たわいもない話しをするくらいしかなかった。
何の話しからそうなったのか覚えていないが
「◇◇(一番目の義姉)が高校生で初めてバイト代をもらった時に
『嬉しい、自分のお金だ』と言ったらね
パパ(義父)が『バイト出来てるのは誰のおかけだ』って怒って」
と話し始めた。
具体的には覚えていないけれど
高校生の義姉の初めてのバイト代をいくらかとったと言っていた気がする。
お金がないから子供からとったわけじゃない。
バイト出来てるのは誰のおかげだ、
高校に行けているのは誰のおかげだと言って。
◇◇(義姉)が泣いてね、かわいそうだったわぁと懐かしそうに言う母。
ふと、息子のマドレーヌを「お前だけのじゃない」と言って
半分に割った時の夫を思い出した。
下を向いてじっとたえていた6-7歳だった息子。
夫の心の奥にあるのはこういう事。
でも、息子をかばいきれず
一緒に怯えていた私も、その時とめなかった義母と同じだ。
義母は、ケンカになると義父から殴られたりもしていたらしい。
私と違って、言い返して口論になったりもしていたようだけれど。
だけど子供の事を
後から「あの時かわいそうだったわ」と懐かしく思い出して
笑ったりは絶対に出来ない。