12月の半ばに、突然思い立って編み物を始め

自分のセーターを2週間くらいで仕上げた。


 

もともと編み物や手芸、物を作ることが好きだった。


子供が小さい頃まではニット帽や、マフラー、ミトンなども作った。


保育園のスモック、甚平などもミシンで縫ったしコロナが始まってからは

子供達の好きな柄や色でマスクを縫ったりした。


編み物は、作るのが楽しいけれど

そんなにたくさん出来上がった小物はいらないと言うのもあるし

子育てと家事、仕事に追われて時間がどんどんなくなり、編み物に時間と労力を費やす気力もなくなった。

英語を始めたというのも一つだと思う。



隙間時間が大事なので職場に持って行って、お昼休みに自分の席で編み物をしていると、

めずらしがってみんなが声をかけてくれた。


独学なので、たいした事はできないのだけれど

すごいね、上手だね

これがセーターになるの?

進んできたね


と、みんなが興味をもってくれた。


冬休み中に仕上がり、年明けの仕事始めにそのセーターを着て行った。


出来上がったんですよと言うと

みんなが、

えっ、言われなければ買った物だと思った

すごいね、セーターって作れるんだね


と驚いていた。


編み物に興味があれば、もちろん私の編んだものはそんなに複雑でもないし

レシピ通りにやればセーターは作れる。


でも、たわいもない会話で、それが嬉しくて

自分の好きな事をして1つの形に仕上がったことも、とても気持ちよかった。


結婚生活では自分は役立たずだと思っていたから

売る予定のないセーターを編んでも仕方ないとも思った。

お金にならない。

編み物してる時間があっていいねと思われたくない。実際、時間もなかった。

英語みたいに、スキルを身につけないと。


頭の片隅でそんなふうにも思っていた。


編み物をただひたすらしている時は

時間があっという間に過ぎていく。


やった分、出来上がっていく。

きれいに揃ったメリヤス編みの目が一番好きだ。


手を動かしながら

ああ、やっぱり私はこう言うのが好きなんだと思った。


セーター、できたよと子供達にも着てみせると

2人とも初めて見る毛糸から編んだセーターに感激して


お母さんすごい

売ってるやつみたい

かわいいね


とたくさん褒めてくれた。


娘は、自分もやってみたいといって

100円均一で買った毛糸で自分のマフラーを編んでいる。


息子は、僕の分も編んで欲しいと言うので

今は、グレーの毛糸でケーブル編みの柄をいれたベストを息子用に編んでいる。

サイズも小さいのですぐ完成するだろう。


意味があってもなくても、

お金を稼ぐことにならなくても。


幸せだなと思った。