※流産の経験について触れてます※

 

息子と娘の間に、一度妊娠した。

2か月くらいから息子の時の何倍もひどいつわりのような症状がはじまり

食べては吐き、トイレに行けばいつもおなかを壊していて

体重がどんどん落ちていき、顔色も悪かった。

 

不安もあったけれど、まだ3か月を過ぎたくらいで検診の間隔が長い時だった。

 

 

年末年始は、夫婦や家族で過ごさないといけない、と私にお説教した義父が、

義兄(夫の二番目の姉の夫)を連れて

2人で私たちのところへ12月30日に遊びにきた。

 

 

 

 

妊娠と、体調が悪いことは知らせていたけれど

私たち3人(夫、息子1歳半)に会うためと、こちらでゴルフをするとのこと。

 


家を片付けたり、いつもよりいいお肉を買って

すき焼きを用意したり

体調の悪い中、二人を出迎えた。

 

義父には、

「お前(Chii)、顔色真っ青だぞ」

「前よりガリガリになったな」などと言われた。

 


体調が悪いと分かっていながら

どうしてこんな時にくるの、と思ったけれど


義母からは電話で

「ごめんね、適当に相手してくれればいいからね

パパ(義父)Chiiちゃん達に会いたいみたいだから」などと言われていた。

 


夫は義父たちとゴルフをして、1月2日から私の実家へ来ることになっていた。

 


私は息子と二人で1月1日の午前中、一足早く私の実家についた。

相変わらずトイレに行けばおなかを壊しているし

だんだんとお腹がズキンズキンと痛み出した。

少量の出血も始まった。

 

 

夜になるにつれて徐々に陣痛のように痛みが強くなり

痛みに合わせて大量に出血しはじめ、両親と近所に住む叔母とで

救急病院に向かうことになった。

 

 

痛みと同じリズムで出血しもう自力で歩けない。

担架で運ばれて、診察を受ける。

 


診察を受けている間、息子はずっと私を探して泣いていた。

父と母、叔母がかわるがわる抱いたり飲み物を買ってくれたり

どうにかなだめてくれて、最後は疲れて父に抱かれて眠っていた。

 

 

「赤ちゃん、大丈夫ですか」と診察台の上で医師に聞くと

 

「うーん。もう、姿が見えないなぁ。出血と一緒に出てしまったと思う」と言う。

 

 

おそらくすでに心臓が数日前から止まってしまっていて

お腹の中にいられなくなって陣痛のような痛みと出血が始まったのだと思う、と。

 


えっ。と事態がのみ込めず絶句してしまった。



生きているかどうかではなく、まさか、もうお腹の中にさえいないなんて。

 


無事にいてくれていると願っていた。

もうお腹から出てしまったなんて

想像もしていなかった。

 


夫に電話をしても夜中の2時過ぎだったので

気が付かなかったらしく、出なかった。

 

 

昼頃、何も知らずに夫が実家にやってきた。

私は息子を抱っこ紐で抱き、夫を散歩に誘った。

 

 

やっとの思いで昨日病院へ行った事と、

「赤ちゃん、だめだった」と伝えると涙が溢れた。



夫は驚いた顔をして

「ごめん、寝てて、電話わからなかった」と言った。

 

それに対しては何とも思っていない。仕方ないから。

赤ちゃんの事にしたって義父も義母も悪くない。

 

でも、夫の両親にはこの事について話したくなかった。

 

 

夫は、一部始終を聞いて心配はしてくれたけれど

自分が不在の時に一晩中息子の面倒を見て

病院で付き添ってくれた私の両親、叔母へのありがとうの言葉もなく

あれだけ普段わたしに対して威張っているのに、

父親として、夫としての自覚はないのかと思った。