リオの時から車いすバスケットのファンになり
今回もテレビの前で応援している。
スラムダンクは読んだがバスケの経験もなく、
ルールもあんまり知らないのだが
流れるように車いすを操り、めまぐるしく展開していくゲームはおもしろく
非常に魅力的で毎日楽しみにしている。
「障害者」ということばにともすればついてきやすい
「かわいそう」とか「がんばってる」とかいうことばの影はどこにもなくて
Xメンみたいに、足が車いすに進化した特別なエリートに見える。
もちろんそれは努力のたまものであり、並大抵のことではないだろう。
病気や事故で車いす生活になって、
バスケに出会って立ち直った、というようなプロフィールを持つ選手も多く、
その努力も道のりも素晴らしいのだが、
わたしの「推し」は背番号2番の鳥海くんである。
風のようにコートを走り回り、「ここにいてほしい」というところにちゃんといる。
ボールの扱いが、手にくっついてるんじゃないのというくらいうまく
シュートもパスもあざやかに決める。
彼は両手の指の数が生まれたときからひとより少なく、
両足も太ももから下がない。
「不便でしょう」と訊かれて
「ぼくは生まれたときからこの体で生きているから普通です」と
こともなげにこたえたのを聞いてからファンになった。
わたしはわたしの、あなたはあなたの、
そのままでいい。
「障害」があってできないことがあったら
それをできるひとが手助けしたらいいだけ。
そんな世の中がいいな、と思いながら
今夜もテレビの前から声援を送ろうと思う。
がんばれ、ニッポン!