カレイドスコープの件

でナイトオウルが捕えられてから、しばらくしたある日のこと




「さらなる緊急事態」という件名のメッセージが届きました。


急いで開いてみると送り主はクーシャン長官。


カレイドスコープのその後の調査についてお前に伝えてなかったな。生物学者のWさんがカレイドスコープの成分を分析して、新たな調査の手掛かりを見つけてくれたんだ。


だが今は、それとは別件で緊急に頼みたいことがある。

エリカが失踪した。失踪者は他にも何人かいる。彼らにはみなカレイドスコープ中毒の記録があるから、この事件はおそらくカレイドスコープと関係しているはずだ。カレイドスコープの件にエリカが巻き込まれていないか心配だ。


力を貸してくれるなら、すでにプーシキンがいくつか手がかりをつかんでるから、連絡してみてくれ。俺は緊急の会議があって今はいけないんだが、会議が終わり次第、すぐに駆けつけて合流する





エリカが心配です驚き驚き

ナイトオウルが捕まったのに、まだカレイドスコープが出回っているのか……?


その代替品は、カレイドスコープが現れる前にしばらく流行った「蜜」で、中毒性は無いようですが

カレイドスコープが消えてから飛ぶように売れ始めたそうです。



それでエリカは彼らと一緒に失踪したと……




この件で息子が失踪した「ソラ」という猟師が何か手がかりを知っているみたいなので、直接話を聞いてみることにしました





待ち合わせ場所の晴光降り注ぐ洞窟に着くと

待たされてイライラしているソラがいました

(大きい声を出す人は苦手です魂が抜ける)



ソラは、エリカには会ったことがないから知らないが

蜜のことなら知っていると言います。



どうやら、蜜というものを最初に見つけたのはソラ。

しばらくしてそれを高額で買い取りたいという人物が現れ、ソラは断りましたが


そしてどうやらソラは連盟に恨みがあるようです…





手がかりまで案内してもらうために

ソラのあとに続き洞窟を進んでいくと……



エネルギーコアにそっくりな巣窟を発見。


持ち帰って分析するためにサンプルを採取しているとゼルベビューブの群れが現れ、プーシキンがやられてしまいました驚き


ひとまず彼を連れて、避難所の医務室へと急ぎます




シェーンの懸命な治療のおかげで、大事には至らなかったようですにっこり

薬が足りない中でもシェーンはよくやってくれます



Wさんは、クーシャンが言っていた、カレイドスコープの成分を分析してくれた生物学者だったはず。



避難所2階の研究室のような場所へ行きます。

Wさんに会えると思っていたので少し残念凝視




プーシキンに報告しに医務室へ戻ると

会議を終えて駆けつけてきたクーシャンも一緒に待ってくれていました


なにか手がかりを掴んだようです


また、連盟と市場が管轄権の問題で揉めたときに、ソラは反連盟運動に加わっていて、逮捕歴がありました



洞窟で話していたソラは、あの辺りのことをよく知っているように思えました。


虫蜜がカレイドスコープの原材料である可能性は高いです。


もしかして蜜を売っている張本人はソラで、

ナイトオウルはカレイドスコープの単なる製造販売者に過ぎないのでは?

ソラは嘘を言っていたのでしょうか無気力



それにしてもなぜ、息子までが失踪したのか?

そしてエリカも……



と、そこへ


Wさん!お会いできて嬉しいですニコニコ


分析の結果を伝えにきてくれました


それによると、虫蜜の成分はカレイドスコープの成分に非常によく似ていて、おそらく原材料であるようです


Wさんは数年前、まだ残骸市場が栄えていなかった頃

連盟がそのエリアで今回と同じような虫の群れを見つけた話をしてくれました


なんと、その虫たちは大脳がすごく発達していたと言います


連盟はその変異した虫たちを駆除するために大掛かりな作戦を展開しましたが、

のちに残骸市場のサバイバーたちと揉めたことが原因で、その作戦は中止せざるをえなくなりました




たしかに、ゼルベビューブやヴォイドの群れはいつも

まるで戦術を心得てくるように包囲してきます



とんでも発言ですが、納得はいきます驚き



「この地球に人類の文明とは別の高度に発達した文明が出現するかもしれない」と付け加えられたときには

思わずぞっとしましたが……




もう一度洞窟に戻り手がかりを探すことに。


私が着くと他の3人は既に到着していました

今回は大声を出されなくてよかったですネガティブ



ソラの指示で、

私とソラ、クーシャンとプーシキンの二手に分かれて進みました




ヴォイドを倒しながら奥に進んでいくと

大きな石が目に留まりました


石にはなにやら奇妙な記号のようなものが描かれていて、それを観察していると……


いつのまにかソラが背後に立っていて

私に向けて拳銃を撃ってきました


反撃しようとしたその時、虫蜜の匂いが私の身体中に漂っていることに気づきます



私は意識が遠のき、倒れながらも

ソラが撃ったのは超高濃度の虫蜜だったことを理解しました


彼の目的は一体…………






ふと気がつくと、私は不思議な空間にいて

目の前には私とそっくりな人が立っています


「人間……子ども……世界……私……夢……過去……見た……」


私にそっくりな「何か」はの話は複雑で

意思疎通を図るのは難しいように思えました


仕方なく強硬手段に出ます



しかしまさか、相手への攻撃が

同じ分だけ自分に対して精神ダメージを与えるとは思いませんでした


私は一瞬にして目の前が真っ暗になり、また意識を失ってしまいました







目を覚ますと目の前にはエリカが!

無事だったみたいです!!


エリカはすっとんきょうに、まるで当たり前だ、というような様子



エリカは、ここが虫たちのおうちだと教えてくれました。

彼女は、蜜を食べた人たちに着いて来たと。



クーシャンが心配していたことを伝えると

彼女はここから出られないと言いました

どうやらエリカは虫蜜を食べて幻覚を引き起こし、巣窟を出られなくなってしまったようです……

しかし私は気づきました

小さな虫が1匹、彼女の後について監視していることに……




エリカに続いて奥へ進むと、そこにはソトや失踪した人たちが!


助けに来たことを彼らに伝えますが、

彼らはここでの生活を居心地良く思っていて、助けてもらう必要なんてないと強く言い放ちました


加えてソトは

父親の言う通りに危険を冒したのに、蜜の巣を売って儲けたお金は少しも分けてくれなかったと

不満を漏らしました




そこへ、クーシャンとプーシキンが到着



私はソラのことと、そのとき見た石のことについて2人に説明しました

きっとあの記号は、虫たちの文字である可能性が高い。

しかし今の私たちには、人間を守ることしかできません







クーシャンは、Wさんが開発したという虫用の爆弾を持っていました


クーシャンが注意を引きつけてくれているうちに急いで設置します



3つ目の爆弾を設置し終わったとき、突然ソラが現れました


話をしようとしたのも束の間、

女王虫であるクイーン・ミュータンチュラが出現。攻撃を仕掛けてきました


急いで爆弾を発動させなければ!



爆発の勢いと共に、巣窟はガラガラと崩れ落ち始め、あたりは煙で満ちていきました



私とクーシャン、ソラはなんとか脱出しようと走り続けます

出口に近づいた頃、ソラは急に立ち止まり後ろを振り返りました


中にはまだソトがいるのです。


ソラは洞窟の方と出口を交互に見つめ、少し考えたかと思うと、

勢いよく来た道を走り去って行きました。




しばらく走って草原の方まで来ました。

私たちは無事脱出できましたが、ソラたちは着いて来ていません




クーシャンと様子を見に行くと、並んで地面に横たわるソラとソトがいました


ソトは気を失っているだけのようですが

ソラはもう呼吸をしていませんでした。


ソラは自分の命と引き換えに息子を救ったのです



とにかく、ソトを連れて避難所へ向かいます


命に別状は無いようでした。




Wさんがやってきて、虫蜜の作用についての新たな発見を話し始めます。


第一、に虫蜜は人間の心の底にある抑圧された潜在意識を呼び覚ますということ。


第二に、虫蜜はそれを吸引した人間の潜在意識を、幻覚によって満足させることができるということ。特に、潜在意識の奥深くに眠る欲望を。



Wさんの推測によると、ソラが急に別人のようになって命を犠牲にしてまで息子を救ったのは

巣窟が燃えて出た煙を吸ったからです




ソラが最初あんな態度だったのも、おそらく愛情を捨てないと

この混沌とした世界を生き抜いていけなかったからなのかもしれません




私はWさんに、幻覚の中でもう1人の自分に会った話をしました


するとWさんは、私が潜在意識において対峙したくないと思っている相手が私自身だからだろう、と答えます

心当たりがありませんが、そうなのでしょうか……


いつか私が過去と向き合う時、自然に原因に気付き自分なりの答えが見つかるとアドバイスしてくれました




そうしているうちにソトが目を覚ましたようでした。

しばらく入院すればよくなるみたいなので一安心にっこり



さっそくソラのことに触れます


ソトは、ちゃんと仕事をしてこれまでやってきたことの償いをしたいから避難所に置いてほしいと言いました


クーシャンが後のことは面倒を見てくれるので任せることにします



ソトは話を続けます


エリカがついて行ったのではなく、ソトがエリカについて行った……!?




エリカには秘密が隠されていそうです……無気力





プーシキンがエリカを避難所まで送り届けてくれていたので、私もエリカに会いに行ってみます



クーシャンとエリカがちょうど話しているところでした。

エリカは、まだ私たちが巣窟を爆破したことに納得がいっていないようです

クーシャンは、言いたいことを飲み込んだような顔をすると、セシが仕事でしばらく渓谷を離れているというような説明をしました



エリカの真の望みは、弟と共に渓谷を離れて母親を探しに行くことでした




私はそれを聞いて、閃いたことがありました。

「夜警」と呼ばれる見張りはエリカだったのではないかと。



弟を養いながら計画を離れようとするなら、かなりのお金が必要になります

また、小柄で過敏な女の子にとって見張りという仕事は適任です


それに、そもそも蜜を摂取することを彼女は問題と思っていませんでした


リディアがこのことを連盟に報告しようとしましたが、私は引き留めました。


これはただの憶測に過ぎません。



なにより、私がエリカたちを巣窟から救ったのは、あの子たちにもう悲しい目に逢って欲しくなかったからです。

エリカやクーシャンはもう十分すぎるほどの不幸を味わってきました




虫蜜とカレイドスコープの件はひと段落しましたが、

人の心の物語はこれからも続いていくのです……