▼乙女が宙を舞う
中学生時代の話。
通っていた中学校は小高い丘の上にありまして、行きはかなりきつ目の
上り坂となって坂の下方面から通う生徒はヘヴィな朝を余儀なくされて
いました。
そのかわり帰るときには自転車通学なら一気に下れるナイスな坂です。
自分は入学当時わずかに距離が足らず約2キロの道のりを歩いて通う
可憐な女学生で、行きも帰りもこの坂に泣かされてました。
ある日の帰宅時間、この坂をいつものようにえっちらおっちらフラフラに
なりながら(中1の学生カバンはバカ正直に教科書をすべて持って帰る
ためにパンパンで激重なのです)下っていると、後ろから何やら大声で
話す人の声と耳障りな自転車のブレーキ音がしました。
何事よ?と振り返ると同時にドギャン!と体が吹っ飛び、そのあとなぜか
吹っ飛び第2波がドギャン!とやってきました。
合計2台の自転車に轢かれてました。
しかも相手は双子。
ワザとか?! こいつらワザとなのかー?!
特別仲がよかったわけではありませんが、この双子がいじめっ子でも
憎まれっ子でもないことはよくわかっていましたから、一瞬よぎった疑念は
とりあえず置いておいてむくっと立ち上がり、「だ、だいじょうぶだからー」と
引きつった笑いを浮かべました。
その言葉は、止まらずに走り去っていく双子の後ろ姿にかけられた虚しい
負け惜しみのようにも響きました。
やっぱ、ワザとかもしれん。
夏休みが開けると、近所の親たちが学校にかけあってくれたのか自転車
通学が許可されました。
いつかあの双子を自転車ごと轢いてやろうとそのとき思ったりは、
してませんでしたよ、ええもちろん。
■井上雄彦 -リアル-
車いすバスケを題材とした井上雄彦さんの『リアル』という漫画を今日から
読み始めました。
家事の合間に開いたものですから、まだ1巻の半分も読めてません。
まだ1巻の半分も読めていないというのにもうハートを鷲掴みにされた気分。
漫画大好き♪とあちこちで言ってるにもかかわらず、恥ずかしながら
かの有名なバスケ漫画『スラムダンク』が未読です。
だーめじゃーん。
主人公がナントカ花道くん、でしたっけ? あれ違いましたっけ?
まぁそんな恥ずかしい過去を持ちながらなぜ今回『リアル』を手にしたのか
と言いますと、某ネット書店での書評が非常によかったからなのです。
この書評というもの、特に漫画に関しては当たりはずれがやたらあります。
イイヨイイヨーと絶賛する書評をまるっと信じて痛い目にあったことが
もう何度となく。
そのたびに「惑わされるな。他人の声に惑わされるな。自分の目だけを
信じるんだ」と言い聞かせるのですがしょせんは田舎暮らし、自分の目で
確かめられるような本屋がありません。
結局バクチ気分でネット買いすることになるわけです。
で、この『リアル』なんですが、書評の数が半端じゃなかったのです。
この、書評の数というのはかなり重要なポイントです。
わずか数人のイイヨイイヨーはあてにできませんが、15人を越えだすと
「はずれではないぞ」という囁きが聞こえてきます。
そして20人を越えると「買っとけ。読んどけ」というお導きの声が聞こえる
んですね。怖いですね。
こうしてブログ書いてますけれど『リアル』も読みたくて仕方がない、
ああでもこの気持ちを誰かに伝えたい、とお尻がムズムズです。
薄っぺらじゃない人間模様を読ませてくれそうな予感。
ケント紙の上で走り出す登場人物たちを、がっつり味わうとします。
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リアル (1) (Young jump comics)
