イタリア菓子をプロの基準で学ぶ 感覚に頼らないイタリア菓子

イタリア菓子をプロの基準で学ぶ 感覚に頼らないイタリア菓子

家庭菓子ではなく、店で「出せる」イタリア菓子を前提に、配合・工程・考え方を整理して伝えます。感覚に頼らず、現場で成立する基準を言語化し、迷ったときに立ち戻れる場所を目指しています。――製菓指導18年




こちらは製菓テクニックブログに戻し、コレステロールのお話はお引越しします。



お菓子教室主宰15年目の経験を活かし、お菓子作りが趣味のレベルからパティシエレベルになるお手伝いができればと思っています。

$☆趣味のお菓子作りがパティシエレベルに大変身!とっておきの製菓テクニック☆

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パスティエーラ ― ナポリの春を閉じ込めた香り

南イタリア・ナポリで復活祭の時期に必ず作られる菓子、パスティエーラ。

リコッタチーズと麦、そしてオレンジの香りが織りなす、他に代えがたい風味が特徴です。

一口いただくと、まず感じるのは穏やかな甘さ。その後にふわりと広がる柑橘の花の香り、そしてプチプチとした小麦の食感。素朴でありながら、驚くほど奥行きのある味わいです


 

復活祭(パスクワ)とは?

キリスト教において、イエス・キリストが十字架で亡くなった後、3日目に復活したことを記念する祭日です。

その日付は「春分の後、最初の満月の次の日曜日」と定められているため、毎年3月下旬から4月の間で移動します。


 

 

パスティエーラとはどんなお菓子?

Pastiera Napoletanaはタルト生地の中に、やわらかく煮た麦粒とリコッタチーズをベースに、砂糖、卵、オレンジピール、そしてオレンジフラワーウォーターで香りづけしたフィリングを詰めて焼き上げる菓子です。

穏やかな甘さの中に、柑橘の華やかな香りと麦の独特の食感が重なり、他にはない風味を生み出します。

本来は硬質小麦(grano cotto)を使用しますが、入手しにくいため、今回は日本で手に入れやすい「ごはんに混ぜる麦」で代用しました。

完全に同じではないものの、風味や食感は比較的近い仕上がりになったと感じています。
下差しこれを使いました↓リゾットを作るように炊けばよいので簡単です。なおイタリアではすでに炊いた小麦が冷凍されて売ってます。


 

 

 

7本の帯の意味

仕上げには表面に7本の帯を格子状に飾るという決まりがあります。

配置は、下に3本、上に4本と交差させて菱形を作るのが伝統的とされています。

 

この「7」という数の由来にはいくつかの説があります。

ナポリの起源とされるセイレーン・パルテノペに小麦やリコッタ、卵、砂糖、花など7つの贈り物を捧げ、それがパスティエーラの原型になったという説

もうひとつは、古代ナポリの都市構造を表すという説で、3本のデクマヌス(東西の道)と4本のカルド(南北の道)を象徴しているとも言われます。

この菓子における装飾は単なる見た目ではなく、ナポリの文化や物語を映し出す要素となっています。


 

近年のイタリアでは、小麦の代わりに米で代用する例も見られるようです。より軽やかな食感になり、現代的なアレンジとして受け入れられています。
また、今回余った生地を小判型で仕込んだところ、思いがけず卵のような愛らしい形に仕上がりました。
パスクワだけではなく、普段にもぜひ作ってみてくださいね

 

 

 

 

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