さらさらさらさら
この浜辺には、かるすぎるボクの足跡はつかないけれど
みえない足跡をのこしてきました
またあう日まで
ボクのことを‥
ボクとねえねのことを‥
おぼえていてね
母と娘の愛した浜辺
いまは、ちいさな坊やとふたりの浜辺

お誕生日の日は荒れ模様でしたが
あの日も、このお宮さんに
ふたり、手をあわせました
「ただいまです。ことしもこうして、ここで手をあわせることができて、ありがとうございます。」
とご挨拶
島を離れるまえには
「また一年、ふたり、ふつうにおだやかに歩いていけますように。また来年、こうしてここで、手をあわせることができますように。」
とご挨拶
島じかんには、もちろん
お友達のお店にもなんどかお伺い
え、と♪
大好きなドラゴンフルーツのジュース♬
かわらないたたずまい
「おとうさん」の字、いいなあ
「おとうさん」は作詞作曲も手がけるひと
このお土産やさんも、移転がいわれてひさしく
毎年、来年は移転してるかもね
そんなことをいいながら、手を振る
そんな移転は、ふたりが「帰省」できなくなってから
実現してしまった
さいごのごあいさつ、いこうかな、っておもいつつ
飛行機に乗れないまま
たいせつなときをながしてしまった
それでも
かわってもかわらないはず
お と も だ ち
いつもいつまでも
お土産やさんのお友達
何年も何年も名前さえしらなかったお友達
それでも
母と娘がなんどもこの浜辺を訪れるようになり
このお土産やさんのお隣のオーベルジュですごすたび
このお店で氷ぜんざいを食べたり
お気にいりの地ビールを買ったり
いつしか
「またきたねー」
「またきたよー」
なんて言いあうようになっていた
そんなふうに繰り返される、なかよし母娘の島じかん
ある年、しょんぼりした娘が車椅子を押してあらわれた
車椅子に乗ってるのは、ひどくかなしそうな母親
お友達は、なにもいわず、なにもきかず
そっと肩をだいてくれた
それでも、この浜辺ですごすあいだ
母にも娘にも笑顔がもどった
そんな数年がすぎ、ある年
娘は、ちいさなわんこを肩からかけて、あらわれた
泣きべそをかきながら
娘のかたわらには母の姿はなかった
お友達は、なにもいわず、なにもきかず
そっと肩をだいてくれた
そのとき、はじめて名前をきいた
それ以来
年に一度数回あうだけ
SNSもしてないそのお友達とは、年に数回メールをやりとりするだけ
それでも
たいせつなたいせつなお友達
いまも‥‥
わんこ苦手なのに
ボクは抱っこできるよって
「この」お店に
「この」風景に
あえたら、とおもうけれど
それはもう叶わない
だけど
かわっていてもいい
かわってもかわらないものがそこにあるはず
あたらしいおっきな公衆お手洗いに
広い駐車場
すっかりかわってしまったのかもしれない風景
この空き地へとも続く
以前、この場所にあったオーベルジュ
あの夏は、ハイビスカスがしずかに
いつかの夏みつけた階段
あのオーベルジュの横から
テラスへ
そして、浜辺へとつづく階段
そんな階段をおりた先
おっきな木 ぶらんこの木
かつてのテラスには
おっきな木があって
その枝からは
白いぶらんこがさがってた
ぶらんこに乗って
海に、空にむかって漕いでる娘の、笑い声と
それをにこにこ、みている母の、やさしい笑顔
そんな時間が
この樹にはつまってる
オーベルジュが取り壊されたあとも、ずっと
ここで待っててくれる、おっきな樹
この樹に逢う
それも、ふたりの島時間のたいせつな目的
あの夏の日をおもう
あの夏 あの夏 あの夏
この坂道はあるのだろうか
おっきな木はのこってるのだろうか
きっとまたふたりの目でたしかめる
あの夏は逢えなかった
川平の夜明け
金色の夜明け
またきっと
きっときっときっと
𓆉𓈒࿐まかろんの南の島だより𓂃◌𓈒𓐍𓇼*˙˳⋆
2026 no.40
三日月
こんやはもすこしふとりかけ、かな
らいしゅうは十五夜
満ちては欠け
欠けては満ちる
浜辺のよう
海のよう
きえては生まれ
生まれてはきえる
きょうは蒸し暑い
夕暮れどきになっても夜になっても
エアコンきれない
♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝まかろん♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝
🐾母からのさいごの最幸のおくりもの🐾





































