南の島の虹
‥九年ぶりの夢がかなった
そんな夏もあった
ふたりでみる、はじめての、南の島の虹
いつも母とみあげていたように
ふたり、虹をみあげた
10年のあいだ、ふたりで
‥そのまえは、母と娘二人でずっと‥
南の海をたくさんみてきた
南の空をたくさんみてきた
たくさん、南の島を歩いてきた
だいたい、毎年、おなじようにすごしてる
おなじばしょに、ただいま、をいい
おなじひとたちに、ただいま、をいう
おなじように、ごろだらのんびり
それでも
おなじこと、がすべてできるわけじゃない
まいねんの珊瑚ひろいも
十回めの夏はしていない
いつもたくさんひろって
洗ってかわかして
ナイフレストや箸置きにしてね、と
お土産にするのだけれど‥
それでも、この夏も、ひとつふたつひろっては
ふたりののお土産にした
さがりばな、は、この夏
ちいさな樹をみただけだし
‥それもバケツに落ちた花たち‥
八重山蛍には、ここ数年あってない
一昨年までの石垣屋さんにもご無沙汰したまま
ボクのはじめての南の島で
お座りした窓辺の夏座布団
おんなじゆかたでおなじお席
あのやさしい女将さんは関西にいらしたとかだけど
おげんきかなあ
スタッフのおねえさんたちは
おかわりないかなあ
それでも、あえない、のぶん
ほんのすこしづつ、あたらしいばしょ
あたらしいこと、あたらしいひとにも
であって
ご縁がふえていった
南の島恒例、さいごの夜の線香花火だって
九回めと十回めの夏は
できなかった
といっても、ボクは
お空の花火はまるきり平気だけど
ねえねのお手手でパチパチするのは
好きじゃないんだ⁎˃◡˂⁎
避難したり、かくれたりwww
それでも
王子の誕生日に花火を夜空にあげた夏もあったし
プールで灯籠流しをして
ふたりでながぁい線香花火をした夏もあった
そうしてこうして
ゆっくりゆっくり、ふたりの10年を紡いできた
これからも、ゆっくりゆっくり紡いでゆく
ピンクのお城の日
つまり
白ちゃんの日
この病気でお空にいったお友達が
ねえねにとあらかじめ、遺してくれていた
白いふわふわ くまさん
お友達は
黒のトイプーちゃんと暮らしてて
そのときは、ひどく「わんこニガテ」だったねえねに
「わんこ、ってとっても可愛いのよ♡」
と
あれからのねえねをみて
クスクス笑ってるんだろうなあ
そして
さいごにあったときのことば
車椅子になったばかりの母と一緒してくれて
「お母さんと笑って生きてくんだよ」
と
ぎゅっと手を握ってくれた
わるいものぜんぶきえちゃったのよ
だから私は大丈夫
そんなやさしいうそをのこして
そのことばを心にだきしめながら
ずっと
母の遺してくれた、ふわふわ王子と
笑って生きてきました
そのやくそくを
これからもまもれますように
白ちゃんとピンクのお城に
そっとねがいを
心がさわがしかったここしばらく
きょうのお昼すぎまで、きょうが十月一日だと
すっかりうっかり
ps.
そのお友達とは
お城のギャラリーでしりあった
お城のみえるお城のギャラリー
♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝まかろん♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝














































