ちいさなお茶会
ママのカップ
紫のカップ
渡せないままのカップ
ま、、ねえねはきがはやいんだよ
何年も何年ももっともっとまえから
喜寿のカップなんか用意してさ
おバカさんだね
なかよくお茶しましょ
ママのお気にいりのドレス
きょうあす
ママの日
🐾母からのさいごの最幸のおくりもの🐾
♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝まかろん♡⃝⋆˻˳˯ₑ⋆♡⃝
ps.
ブック型のボトル
あの母の緊急入院の日
母に「またあすね」と手を振って
夕日のなか
ふとおもいついた
退院祝いに‥しようと
とっくに廃盤のそのボトルの捜索
ハードルは、そこそこ困難なはずだったからそれを絶対みつけようとおもった
というか‥あの夕日のなか
一瞬の感覚をうちけしたかった
母が帰ってくることをうたがわないくせに夕日の
なかで、一瞬、ゾクっとした、あの感覚を
母のいちばん好きなブランデー(ボトルの色はいろいろあるけど‥どれもおなじお味のはずだけど‥母はこの白いのが美味しいんだと言い張っていた^^)
酒屋さんに緊急捜索願い
「入退院なんて、飽きるほど繰り返し‥また、だよ‥たいしたことない‥」
「退院祝い、でも用意しとこっと!!!」
そう、じぶんのなかでくりかえした
翌朝、ふしぎに、あっというま
「ボトル手にはいりました」と酒屋さんからのご連絡
母は空へと駆けていっていたあと
酒屋さん、このボトルを母へプレゼントしてくださった
それ以来
‥封印‥
もう一本は、あの日
お友達たちと母をかこんで
乾杯、したブランデー
枕水なんて、、
「なによっ!これ水じゃないっ」
なんて、天然毒舌=まるきり無邪気、な母に言われそうだったので
このとっておき、で、乾杯
十一年‥
けっきょく、このブック型ボトルはまだあけられません
いつか
かなしみが光りにかわるとき
あけようときめている
そんなボトル
あのときは、十年後くらいには、あけられるのかあ、なんておもっていたけれど
まだあけられないまま
母が逝ってから
たかが十一年なのでしょう そして
母が空へと逝った かなしみ なのではなく
母を逝かせてしまった かなしみ‥だから
なかなか光にはかわらないのかもしれません
それよりなにより
かなしみはふかくふかく
よりふかくふかくおしよせてくるもの
どこまでもいつまでもはてしなくつきることがない
封印されたボトル
一生あけることはないのでしょう
それでも
めのまえの一歩‥ただそれだけを歩いてゆきます
ちいさな手にひかれて
ちいさな背中にせおわれて













