赤い橋とお城と桜
ボクの大好きな場所のひとつ
お城も朝の身支度かなあ
お堀にしろいお顔を映してる
だいじょうぶ
けさも、きみは綺麗だよ
お船も出勤たいむ
まだしずかなお城まわり
赤い橋のむこうは、ご飯たいむかなあ
‥そう、この赤い橋は、動物園のなかの橋
お城が賑わう直前の
いつものおだやかな朝
石段の途中
ここもボクたちの定席
みあげると‥ねえね桜が降ってくる
そのむこうから、お城がこそっと覗き見してる
はんたいがわをみると
西の丸のお庭
いつも、この石段にすわって
母と娘は桜をみあげていた
いつものお花見のときも
すこしたいせつなときも
娘がはじめて一人暮らしをはじめた春も
娘が海をわたって遠く旅立つ春も
数年ぶりの再会の春も
ふたつめのいのちをもらった春も
そして
母がふたつめのいのちをもらった春も
この石段にすわって
すわれなくなってからは、この石段の下で
ただ、だまって、ふたり
花をみあげていた
ながいながい時間を
我が家の時間を
この桜は‥桜たちは‥お城は‥
みていてくれた
いまも‥‥これからも‥





































