世のパティシエの卵へ | パティシエ 柴田武ブログ

世のパティシエの卵へ

昨日からSNSで沢山コメントを貰い、この話題にしようと思いました。



ゴールデンウイークが始まり、一般の方々は大型連休です。



私も経験しましたが、この職業につき一度もゴールデンウイークを

連休を取り味わった事はありません。


勿論、お盆もお正月も。。。。。




今のシバタでは、出来るだけ休暇を増やす事を考えて若いスタッフには

与えられるようにして来ています。


五月病もこのGWが切っ掛けとなり、始まるのでしょう。。。。。


特にサーヴィス業は、休み返上が多いと思います。


人が遊んでいる時に仕事ですからね。


新入社員は、他の友人とかと比べて実家に帰省できず仕事。


周りが遊んでいるのに自分だけ仕事と感じて、「なんで私だけ・・・」と感じる人も


多くなるのでは。。。。。特に「ゆとり教育世代」はキツイのでは・・・・





連休は、どこに行っても人だらけ、旅費も高騰したりなにかとお金と時間が無駄になる。


と言う逆転の発想を持ってば楽にもなる。


友達と会えない、恋人と時間が合わない、家族と団欒できない、など多くは自分本位。


私達がお金を頂くお客様。その方々がいるからお菓子が作れるのです。


人を幸せにしたい、人の喜ぶ顔が見たいと言ったり、将来、独立したいと言うのなら

連休を人と比べたりしていては、特別な仕事や人を喜ばせる事など出来ません。


努力と苦労を繰り返し、忍耐力も付ける事で誰もが出来ないプロフェッショナルになり

人から感謝や嬉しい言葉を貰うのです。


お金では買えない、人生の楽しみと遣り甲斐が得られると思います。


お菓子を作るのも「人と同じお菓子は作りたくない」「自分のお菓子を作りたい」

など独自性を追求する職業としては、同じように大型連休や皆との時間を

過ごしていれば、平凡にしかなれず、誰とでも同じ生活しかないのです。



スタートを切った時点から、既に違うのです。



その気持ちを忘れずに半年、一年、三年と過ごせば、自然と心地よい自分の居場所が

出来るのです。


目先ばかり見ていてはいけません。


人が良く見えれば、


「私は、人に羨ましがられる人生を作る」と考えれば良い。


「何年後、私は貴方達とは違うんだ」と言えるポジションに居れば良い。





私も実は、そうでした。。。。。。


「GW 家族の元へ帰省したい」 「友達と海に行きナンパしたい」


「彼女とデートしたい」 「旅行に行きたい」など・・・・・・


よーーーーーーー思いました。。。。。



でも、今は違います。  





修行時代に思った事があります。


神戸の修行先でクリスマス、異人館周辺には沢山のカップル達がデート。


「あーーーデートしたいなーーー」 と思い、作ったケーキを車で配達しながら

周りの人たちを見ていました。



そこに、「うちの店に今、田原俊彦が来ている」と店中に連絡が入りました。



時代が違うのでトシちゃんを知らない方もいるかもしれませんが、

今で言うキムタクとでも言うのでしょうか?大物アイドル?です。


アラシぐらいかな・・・・・


そこで、私は考えました・・・・




「トシちゃんも仕事で神戸に来ている、彼も忙しい・・・」

(トシちゃんは、神戸のホテルオークラでディナーショーでした)



「そうだ、俺も皆を喜ばせる身だ、ここでデートしている人達は観客であり

俺は、その人達を喜ばせるタレントじゃーーん」と不意にプラス思考になった。




そうしたら、仕事も楽しくなり自分に自信が持てた。




実に楽観的かもしれないが、どう自分を奮い立たせるかが重要なのです。




周りの誘惑の言葉は、さておき自分自身の最初の気持ちを大切に、

時に折れそうになったら「自分は他人とは違う」 「いつか○○になってやる」など

楽観的モチベーションを取って欲しい。





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今年の日本のシバタには10名余りの新人が私達と仕事をしている。


「今日のブログネタは、GW明けに辞める奴」の話をして皆にも聞かせた。


「あとはブログを読んでな」と言い、帰らせた。





オーナーシェフとして、預かる親として彼らを教育して行きたい。


話しを終えてから、私が明日の特別ケーキの準備をしていたら、


「見ていって良いですか?」と言っていた。


深夜の遅い時間なのに彼女達には、シバタを背負う気持ちと


将来に掛ける気持ちとお菓子好きな眼差しを垣間見た。


嬉しかった。。。。。。。。



目先を見ずに将来を見て欲しい。


必ず、人とは違う道と時間が過ごせるはずだ。





日本のパティシエ(若者)の卵へ




「ぬるま湯に入り、次は熱い湯船が良いか?」


「熱い湯船は、じきに慣れる」


「熱い風呂は、時間が経てば冷めて心地よくなる」


先ずは、最初の時期を大切に過ごしなさい。





自分で作ったお菓子で最初に


「本当に美味しい」


「また食べたい」


と言われたら涙が止まらないから・・・・・




自分を信じて進みなさいDASH!