よべの月 十五日 | かのんくら=縁側=

かのんくら=縁側=

俳句を詠みます。
俳句の種まきもしています。
この頃は介護日記めいています。

◎過去の日記
『http://www.you-blog.jp/blog/kanon15/』

9月29日(旧暦:八月十五日)

 月代やもの云はぬ貝眠る海  佳音

貝ではなくわたしのことになるが、
今月は週末ごとに家ではないところで眠っている。
不良やねぇ。

 

>゜))))彡

本屋時代からの若い友人で、かなりの出不精さんの
Aちゃんを誘って奥志摩へ。

出不精というのは「自分では」という意味で、

誘えば喜んで一緒に出掛けてくれるので
誘い甲斐がある。今回は

『佳音が自分の乗りたいものに

  Aちゃんをダシにして乗る旅』。
29日の予定は、
1.最寄駅から奈良の某駅まで急行に乗車
2.某駅から大阪難波まで『ひのとり』の最前列乗車
3.難波から賢島まで『しまかぜ』こちらも最前列確保
4.賢島港からホテル専用桟橋まで船
5.桟橋からホテル本館までトゥクトゥク
6.コテージ宿泊
7.天文館で望遠鏡をのぞく
8.天文館閉館後の観月会に参加



名阪特急ひのとり(近鉄)

 

 

観光特急しまかぜ(近鉄)

 

 

ひのとり、しまかぜと乗り継いで、昼食はカフェ車両、
マリンキャブはライフジャケットを腰に巻いてデッキで
波を眺め潮風を楽しんだ。
残念なのは突然トゥクトゥクが故障してしまい、
お迎えが自動車だったことだが、まっ、いいか。
Aちゃんはコテージに入った瞬間深呼吸、
「木の匂いがする」と大喜び。
伊勢志摩国立公園内にあるホテルの庭は
それはそれは散歩のし甲斐があった。

日暮れて夕食を済ませて天文館へ。
直径50cmの本格的な大型天体望遠鏡がある
ドームでは晴れていれば誰でも星を見せてもらえる。
雲一つない空だったのと今夜が十五夜ということで
月・土星・木星を見た。一度コテージに戻り、
21時、申し込んであった中秋の名月鑑賞会の
ためにもう一度天文館へ。
屋外で空を見上げ星の説明を聴いた後、
天文館内に戻りもう一度望遠鏡を覗いた。
特典として望遠鏡越しに土星と月の写真を
自分のスマートフォンで撮ってもらった。

 


 

ホテルの温泉の湯はナトリウム・カルシウム・

塩化物泉で舐めると塩辛い。
春の薬疹の回復期にここのお湯で一気に
癒されたことを思い出した。

 名月や湯殿にひたすぼんのくぼ  佳音

 秋北斗児の背中の泡流す母  佳音

 すこし緩き宿のサンダル月今宵  佳音





ジンジャーエールです

 

 

夜、コテージの寝室の壁に蜘蛛がいた。
Aちゃん曰く
「わたしの今までの人生で最大の蜘蛛」
そう驚いてはいたが蜘蛛は平気らしい。
わたしは写真を撮ろうとして蜘蛛を驚かせてしまった。
(つまり平気。アシダカグモは『G』をも食べる益虫です。)
あちこち探したが結局見つからなかったアシダカグモへの
我々の心配事は、「夜中に誤ってつぶしてしまわないか」
ということのみなのだった。

 児の掌ほどのアシダカグモとゐる良夜  佳音

またあした。