よべの月 晦日 | かのんくら=縁側=

かのんくら=縁側=

俳句を詠みます。
俳句の種まきもしています。
この頃は介護日記めいています。

◎過去の日記
『http://www.you-blog.jp/blog/kanon15/』

 

9月25日(旧暦:八月晦日)

つい先日行った湖国にまた出かけた。
どうしても一緒に行きたかった
友人夫妻を誘っての一泊旅。
酒豪の友人らと動くことが多いこの頃だが、
わたしたちの宴会は酒をたしなむ人はたしなみ、
そうではない人はそれなりに同じ時間を過ごして
楽しむスタイルなので、本当はいける口だが健康上の
理由で自粛している彼女と元々お酒不要の夫という
二人との旅もまったく問題がない。
まして今気に入っている琵琶湖ホテルのクラブフロア
プランは上戸にも下戸にも上等のもてなしを準備して
くれているのできっと楽しんでくれることだろうと
思っていた。
快晴の空の下、四人が一台の車に乗って
あっちに行こうか、あそこに寄ろうか、
あ、道を間違えた、大丈夫大丈夫とふらふらゆらゆら。

ホテルには14時(会員特典で早い)にチェックインし、
お部屋で一息ついた後クラブラウンジを堪能の数時間。
あれを頼みこれを頼み、我々夫婦はお酒をいただき、
彼女らは甘いものや料理に舌鼓を打つ。
ああ、しあわせ。
お互い子らは大人になり孫が生まれ、
来年でも十年先でもない今を
大切に楽しもうよと笑いあった。

クラブラウンジを辞して後は、
それぞれの部屋でそれぞれの時間。
わたしは浴衣に着替え大浴場へ。
誰もいない半露天の湯船に身を沈め琵琶湖を眺める。
八月晦日の真っ暗な空に散らばる星と、
黒い湖面を縁取る街の灯り、遠くにかすかに見える
琵琶湖大橋の灯りを眺めつつ手足を伸ばす。
明日はどこに行こう、その前に素敵な朝食がある。
大きなベッドに入る前にバルコニーに出て
もう一度空と琵琶湖に挨拶。
二週間前、空には立待の月があり、
湖面には白い月の道ができていた。
今そこには空の黒が映っているのみだ。

 

 


立待月と湖
 

 

 

>゜)))彡




 

朝、快晴。
湖面は空と同じ青。
東には朝日が輝いている。
九月朔日の月はあの太陽と一緒にいる。
ああ、いい天気。

 スーツケース半分の旅秋彼岸  佳音

 サービスエリア裏口のゑのこ草  佳音

 鮮魚丼食むドッペルゲンガー秋日澄む  佳音

 買ふ買はずやつぱり買はず青蜜柑  佳音

 終電を見てゐる八月晦日かな  佳音

*****

 湖国の窓より秋天をおもふまま  佳音

でも、実はわたし、

雨が降ってもいい天気と思うのでした。


また来月。