全国神職会(ぜんこくしんしょくかい)
全国神職会(ぜんこくしんしょくかい)は、1898年(明治33年)に設立された、国体を闡明(せんめい。明瞭でなかった道理や意義を明らかにすること)して神社の興隆と神職の向上発展を図ることを目的とする団体である。のちに、大日本神祇会と改称し、1946年に宗教法人神社本庁の成立ともに解散し、前身組織の一つとなる。
会員は伊勢神宮をはじめ官国幣社以下全国の神社に奉仕する神官神職約15000名である。 ほかに神社行政に関係する官吏、学識経験者あるいは本会に功労のある者などを名誉会員または特別会員に推薦する。 事務所は皇典講究所(麹町区飯田町。大正12年から渋谷区若木町)にあったが、昭和7年、会長江木千之らの努力で東京市渋谷区若木町11番地に会館が建設され、そこに移った。 理事15名(うち会長1名、副会長2名)、監事3名の役員が置かれ、議決機関である評議員は道府県、朝鮮、台湾、樺太および関東州を区域とする各地方の神社団体から選出される。 事業は神社に関して必要な事項の調査研究、国体観念、敬神思想の涵養(かんよう。水が自然に染み込むように、無理をしないでゆっくりと養い育てること)に必要な教化施設、その他神職の養成、表彰、互助などであり、機関誌は『全国神職会会報』、のち改題して『皇国』(こうこく)、さらに改題して『皇国時報』(旬刊)がある。