さて、2日目だ。

私はキャビネットに収納している大きなワゴンと掃除機を

捨てたいなと常々思っていた。

どうせなら今日クリーンセンターに持って行きたい。

それを提案すると、

カッパさんはしぶしぶワゴンをキャビネットから出してくれた。

しかし、ワゴンを出すときその周りの衣類もワンサカ出てきた。

いつのまにかカッパさんの服が大量にたまっていたようだ。

「その服を収納するプラケースを買いに行こか」と私が言うと、

カッパさんは嬉しそうに目をキラキラさせた。

クリーンセンターにゴミを持ち込んだ後、

近くのホームセンターでプラケースを買った。

1箱1080円を3つ買った。

さて、家に帰ってそれに衣類を詰めるだけだ。

1時間もあれば片付くだろう。

そう私は考えていた。

しかし、カッパさんのスイッチが入った。

コンマリ流にお片付けをしたいと言うのだ。

いつそんな魔法にかかってしまったのか?

カッパさんはロフトにあった冬物の衣類などを全部持って降りた。

(ロフトの服は1日目に整理したばかりだ。なぜ?)

寝室の押入れの衣類も全部出した。

キャビネットのハンガーにかかっている服までテーブルの上に置いた。

何の問題もない衣類(と私が勝手に思っていたもの)まで全部引っ張り出したのだ。

リビングがカッパさんの服であふれた。

しかし、そこでカッパさんの動きがフリーズした。

考え込んで全く動かない。

無駄に時間が流れるばかりなので、

「どうすんの、この服?」と冷めた声で聞いてやった。

カッパさんは手に負えない仕事に取り掛かろうとしていることに、

ようやく気付いたらしい。

カッパごときがいきなり、コンマリさんの真似事なんて

しょせん無理なのだ。

「とりあえず、手を動かしたら?」と私が言うと

「わかってる!!」とキレ出した。

「わかってるねんっ、もう横でごちゃごちゃ言わんとって!!」

ってさ・・・

もう4時過ぎてるよ。

ま、私が居ると気が散るようなので、

少し出かけることにした。と言っても近所のスーパーだ。

20分ほどで帰ってくると、

カッパさんの手は少しは動いていた。

プラケースの引き出しに少し服が入っている。

しかし遅い。動きは遅い。

たたんだ服を意味なく撫でてみたり、

こっちの服をあっちへやったり、

また、たたんだ服を広げてみたりと

何を悩んでいるんだか、見ている方は不安で仕方ない。

「あの~季節ごとにまとめてみたらどうかな?」と

ごく初歩的な提案をした。

しかしカッパさんはどの季節にどの服を着るのか理解していない。

アスピーだった。そうだった。

「き、生地ごとにまとめてみたら?フリースとかセーターとか」

私が言うと、カッパさんは「あっ」と顔を上げた。

ようやくスイッチが入ったようだ。

服の山からフリースを引っ張り出すと、

「フクちゃん、たたんで!」と偉そうに命令してきた。

偉そうでもいい。片づけを進行することが先決だ。

ようやく分類が終わった。

もう5時半だ。

もう後はたたんでプラケースに入れるだけだ。

要らない服はゴミ袋1袋分出た。

それを誇らしげに見せつける。

6時半にようやく片付いた。

よかった。

しかしカッパさんにしては上出来だ。

カッパさんも数少ない成功体験が1つ増えたのが、

嬉しくたまらないようだ。

そんなこんなで我が家の断捨離・夏の陣は終わった。