お待たせしました。

「カッパさん、カモられる」の後編だよ。


先日、Sやんこと住田くん(仮名)から8年ぶりに連絡があった。

Sやんは以前のカッパさんの同僚で、

カッパさんは3か月で辞めたがSやんは2か月で辞めた。

相当なブラック企業だ。

Sやんは当時、会社から嘱望された稀有な人材だったが、

身体を壊して辞めたのだ。

ハード過ぎたのだ。

辞めるときは社長からかなり引き留められたらしい。

カッパさんは月末で辞める」と伝えたら、

まだ月の半ばだと言うのに

「今日、辞めて」と引導を渡された・・・!

えらい違いだ。ま、わかるけどね。

そんなSやんは、ハイジのような性格で、

人生を楽しんでいる。

きちんと人生設計ができていて、

10年は修行すると言って11年目に独立開業した。

高校から付き合っていた彼女と30才で結婚した。

ただ私はSやんは好きは好きだが、

「食えない奴」認定なのだ。

人に甘えるのがうまい。

昔から6時くらいにひょっこり私らの家に来たりして、

夕飯の支度だの、

ズボンの裾上げだの、

色んなことをやらされた、

向こうが頼んだのではない。

「夕飯食べた?」「私がやろか?」とうまく言わされたのだ。

そう言う技術に長けているヤツなのだ。

地方の方言や温かい微笑みなど、

大阪の人間が飢えている武器を巧みに使う。


さて電話は、

Sやんが大阪に来るので会いませんか、

と言う内容だった。

カッパさんはSやんが大好きなので、

転げまわってOKした。

その日のカッパさんはずっとSやんの話題だ。

当日、Sやんは4時か5時ころに駅に着くと言った。

カッパさんはワクワクしているので、

Sやんの到着予定の4時よりうんと前に車で出発した。

連絡を受けてから出ればいいものを、

カッパさんは待つことができないタチなのだ。

案の定、Sやんから5時に「6時過ぎます」と

連絡があったらしい。

ほらね。

そんなもんだ。

もともと4時か5時と言った時点でスケジュールがあやふやなのだ。

カッパさんは憤慨しながらも6時まで待って、

彼を乗せて家に着いた。

Sやんは予定があるので1時間で失礼しますと言う。

まあ夕飯は振舞わなくて済んだわけだ。

一応、素麺を用意してけど、ナシで全然OK。

Sやんは相変わらずの朴訥とした優しい喋り口調で、

私もカッパさんも楽しいひとときを過ごせた。

1時間はすぐに過ぎて慌ただしくSやんは帰って行った。


もともとは余命宣告された知人の見舞いに大阪に来たらしい。

見舞いの後、夜の飲み会までの時間つぶしに

うちに来たと言う訳だ。

どう見ても「ついで」「大切にされていない」感がある。

カッパさんは、仲間から軽く扱われることが多い。

それが人間不信になる原因だろうね。

今回カッパさんはSやんに軽く扱われたことに気づいたようで、

「もう会わない」と絶縁宣言をした。

でも私は知っている。

またSやんから連絡が来たらホイホイ会いに行くであろうことを。