おばさんになると計画性がなくなるっつうか、崩れる。

一応計画はしているんだけどね。

例えばトイレに行こうと思って立ち上がったのに、

歩き出して新聞が目に入ると

「あ、朝刊読んでないわ」と椅子に座って新聞を読み込む。

番組欄まで見て

「録画予約しーようっと!」

とリモコンを持ち、テレビつけたついでに適当な番組を見てしまう。

しばらくして尿意をもよおし、ようやくトイレに行っていないことに気付く。

毎日これよ。

最終目的にたどり着くのにすごい遠回りしちゃうの。

なんならたどり着かないし。

なんなら忘れちゃうし。

永遠に忘れちゃうし。

若いころに比べて脳の回転が遅いこと!


ドラマ「監獄のお姫様」の中で、

『馬場かよ』こと小泉今日子のセリフ。

『もろきゅう経由しないとリア充に到達しないの、
パスタ経由しないとパティシエに到達しないの』

わかるわぁ~。

すぐに思い浮かばないのよ、言いたい言葉が!


あとね最近なんだけど、

前から来る人をうまくよけられないのね。

私がどっちによけようかとフラフラするもんだから、

相手の足取りを狂わせてしまう。

ただし、若い子はおかまいなしに突進してくる。

よける気、まったくなし。

若いって強いことなのねーーー。


説明もね、端的にできないの。

やたらまわりくどくなるの。

相手が「結局、こういうことでしょ」って結論づけると、

自分がアホみたいに思えてしまう。

また私のまわりくどい説明に、相手が誤解したまま

会話が続くこともある。

最後で「あれ?」って噛み合ってなかったことに気付く。

これは日常茶飯事ですわな。


独りごとも多くなる。

スーパーで買い物していると、

そばに“見えない誰か”がいるんじゃね?

って思われそうなほど、喋る。

一応、恥ずかしいから喋らないようにしてるんだよ。

でも無意識に喋っている。

本当にそばに“誰か”いるんじゃね?

私じゃなくて、その人が喋ってんじゃね?

って疑ってしまう。

たまに部屋で独り言を言っていると、

柱の陰に隠れていたカッパさんが、ふっと姿を見せ、

「何、一人でずっと喋ってんの?」と言う。

つい恥ずかしくなって、

「舞台のセリフの練習さ!」と見え透いた嘘をついてしまう。

部屋での独り言は、なんとなくメルヘンの世界に入っていたりするので、

人に聞かれるのはかなりこっぱずかしいもの。

「フクちゃんはテレビに向かって喋るもんなぁ」

そう言えばそう。

でもこれは若い時からのクセだ。


そんなこんなで少しずつおばさんに磨きがかかっていく。

もう戻れない。

このままおばさん道を突き進むしかないのだ。