カッパさんが

「サーモン&ブリングル」って知ってる?

と聞いてきた。

「スナックやろ?ビールのおつまみかな?」と聞くと、

人差し指を顔の前でチッチッと振り(←アクションが古い)

「歌手や」と言う。

最近のユニットかな・・・と思ったら、

「こんな歌・・・」とカッパさんは言い、

たどたどしくメロディを口ずさんだ。

よくわからないが恐る恐る、スカボローフェアかな?

とつぶやくと、

カッパさんは顔を輝かして

「そや!スカボロファーや!」と叫んだ。

だから、スカボローフェアだって!

何がサーモンだ?

サイモン&ガーファンクルだろ?

カッパさんはどうも言語脳の活動がイマイチで、

難しい言葉は、もともと知っている単語と結びつける。

こっちはそれを元に何が言いたいか推理しなくてはならない。

でもねいかんせん、私もおばさんなので

脳の老化は確実に進んでいる。

サーモンでピンと来なくなった自分を恥じた。

それにサイモン&ガーファンクルがいいと言うカッパさん。

え?今頃?

私らが子どものころにヒットしてたよね?

ま、いいけど。

私が「サウンド・オブ・サイレンス」も有名だよね?

と言うと、

カッパさんは曖昧に「あぁ・・」とうなづいてから

「どんな曲だったっけ?」と聞いたので、

メロディを口ずさむと

「ああーアレや、アイツが出てたあの映画のアレや」

「そうそうダスティン・ホフマンの卒業やね」と

代名詞を全て固有名詞の置き換えるのが私の役目。

そして私が「明日に架ける橋も有名だよね」と言うと、

カッパさんが「ああーーー知ってる知ってる。ハチの巣やろ?」と

嬉しそうに答えた。

ハチの巣・・・違う。

でもカッパさんが何と勘違いしているかはわかった。

そう往年の名作映画「明日に向かって撃て!」か「俺たちに明日はない」

のどっちかとごっちゃになっている。

確かにどちらの映画もラストシーンはハチの巣のように

鉄砲玉を浴びたことだろう。

さすがカッパさんだ。

サーモンから始まって名作映画で終わる。

私はこの時代のハリウッド映画は好きなので、

カッパさんと映画談義をしようと試みたが、

カッパさんはストーリーは忘れてしまったようで、

話が膨らむことはなかった。


あーあ、もっと映画を楽しく話せたらいいのになぁ・・・

と寂しく感じる日々であった。