満を持していよいよカッパさんが料理をしだした。
なんのスイッチが入ったか知らないが、
カッパさんがいきなり料理に目覚めた。
まず記念すべき最初の料理は焼きそば。
んーまあ、失敗が少ないので最初の一歩としては
いい選択かな。
麺もソースもセットになって売っているので、
難なく焼きそばは完成した。
誰でも美味しくできるようになっているのだ。
しかし、カッパさんは焼きそばの成功に気をよくして
料理に対しての万能感を抱いてしまった。
「次はびーふしちゅうを作るぅ!!」と言い出した。
なんでこんなクソ暑いのにビーフシチューなんか作るんだ?
しかし、ここでネガティブなことを吐いてはいけない。
私は猿のように飛び跳ね、カッパさんを持ち上げた。
「うわーすごいねービーフシチューだって!食べたーい」
鼻の穴を膨らませてご満悦のカッパさんに、私は条件を出した。
●食材は自分で買う
●下ごしらえは一人でする
●洗い物も全てやる
頭の中はビーフシチューでいっぱいのカッパさんは
その条件を呑むと私から5千円を奪い取り、業務スーパーへまっしぐら。
しばらくして帰ってくると戦利品をひとしきり私に見せ、
おもむろに料理にとりかかった。
待つこと2時間。
カッパのビーフシチューが完成した。
レストランの味にはかなわないけれど、
なかなか上出来だった。
しかしカッパさんは「酸っぱいなー」と不服。
「市販のルゥを使わずに作ったんやからたいしたもんだよ」と
料理のモチベーションが下がらないよう私はほめちぎった。
「え?シチューの素って売ってんの?」
知らなんだのか?アホやな・・・。
「売ってる・・・」と言葉を濁すしかない。
へこんでいるカッパさんに
「次は餃子が食べたいなー」と明るく言ってみた。
男っつーのはどんな相手からでも
頼りにされると嬉しくなるようだ。
「まかしとけ!」親指を立ててカッパさんは機嫌を直してくれた。
その日、カッパさんは洗い物も全て一人でこなした。
あっぱれ、カッパ。
そして、料理を始めてから、
主婦のしんどさが身に染みたようで、
洗濯物をたたむお手伝いまでしてくれるようになった。
うほほ・・・。
カッパさん主夫化計画進行中!