カッパさんは朝なかなか起きない。

起こしてしばらくすると卵のように丸くなる。

朝ごはんの準備ができたので呼びに行くと

まだ卵のまま。

カッパなので甲羅の下に手足を縮めている、

と言った方がいいか。

いつものように私がケリを入れたり

しばいたりして、ようやく身体がほどける。

すると、テケテケテーと四つん這いのまま

リビングへと移動し、お気に入りのキノコの椅子に腰掛ける。





そこで10分。

またまた私が聞くに堪えないような罵声を浴びせて

ようやくカッパさんはお着替えを始める。


この時間なんとかならんかな・・・。

朝のクソ忙しいときに子ども並に手のかかるカッパだ。


正月早々、私は自転車のブレーキを切ってしまった。

うっかりカッパさんにそのことを言ってしまった。

「よっしゃ、僕がなおしたるわ」とカッパさんが

胸をたたいた。

不器用なくせにいっぱしに工具を持ちたがる。

それからが大変。

ホームセンターに自転車のブレーキを買いに行き、

自転車を解体して悪戦苦闘。


3時間はかかったろうか・・・。

寒い中、カッパさんが汗だくになり、ようやく出来上がった。


この時、私の役目としては、

30分おきにカッパさんの作業をねぎらい、

途中にあったかいお茶とかも用意しないといけない。

そして、つけかえてくれたブレーキは

なんだか未完成っぽい。不満足このうえない。

なんか、フワフワ感がすごい。

ホントにこのブレーキきくのか?

坂道下りたら、トラックと衝突して

私死ぬんじゃないか?


そんな不安を抱いていても、キチンとお礼を言わねばならない。

「僕に感謝しろよ」はこの後3日は続く。

「僕がおったからよかった」

いーや!お前がいたから、事態がややこしくなったのだ!

いつもそうなんだよ。


「僕がなおしたった。疲れた。しんどい」を、あんまりしつこく言われると

「私、頼んでないしっっ!!」とどなってしまう。

この後はもう泥沼だ。大喧嘩だ。



だからカッパさんには頼みたくない・・・

誰も得していないし、幸せにもなっていない。

最初から自転車屋に持っていけば

穏便にすんだのにね。

次回からは自転車が故障しても

おくびにも出さないでおこうと決めた。

絶対にね!!