今回は、イプセンの 『人形の家』 を読みました![]()
これは、婦人解放論としてさまざまな論議を引き起こした作品だそうです![]()
劇仕立ての薄い本だったので、とても読みやすかったです![]()
~人形の家~
母親でもあり弁護士の妻でもある 主人公、ノラ は夫から、小鳥さんと呼ばれながら愛され、幸せな毎日を送っていた。
しかし、彼女にはある秘密があった。
夫が病気を患い、大金が必要になったとき、彼女は父親の署名を偽造して借金したのである。
しかし、その苦難を乗り越え、夫が近々出世し、これから大金が舞い込んでくるさなかに、その偽造を知っていて、借金した元である 法律代理人の クログスタット が、自分の出世を求め、その秘密をばらすと、ノラ に脅したのである。
しかし、彼女は、その行為は、法律で裁かれる対象ではないことを主張した。 というのも、その行為は、夫や子供たちも守るための行為だったからだ。
結局、その秘密はばらされてしまうのだが、、クログスタットは、その借金問題を公にさらすことはなかったため、問題にはいたらなかった。
夫は、報告を受けたときは憤慨し、ノラ を叱りつけたものの、自分の名誉が侮辱されないことを知った瞬間、ノラを許した。
しかし、ノラは家を出て行くと主張するのだ。
彼女は、今回の事件を通して、自分は、ただ夫に愛される対象、いわば遊戯の人形でしかない、いわば人間として扱われいないことに気づかされるのである。
そのため、彼女は、夫から離れ愛する子供たちからも離れ、家を後にすることを決意したのである。
彼女は、家を出て行くことで、自ら、社会を知り一人の人間として生きていくことを決心したのである。
強い!彼女は強い!
それまで、女性が、夫の影で潜む人形としか見られなかった中で、自分とはいったいなんなのか。を問いだしたんだろうと思います。
そのとき、彼女は、その家のしがらみから抜け出さないと、何も変わらないと気づいたんでしょう。
もちろん、これまでの安定した生活から抜け出すことは、かなりの不安が付きまとったことだと思います。けれど、何あ変化がなければ、彼女は、ただの人形として、そして、子供たちは、彼女たちの人形でしか育たなかったのでしょう。。
「人形の家」と言えば、イプセンを思い浮かべるかもしれませんんが、私が読んだのは、イギリスの作家ルーマー・ゴッデンの「人形の家」を読みました![]()
エミリーとシャーロットという姉妹の家において、一文人形の トチー と、父親としての プランタガネットさん、そして奥さんの ことりさん、それから息子の りんごちゃん、それから、犬の かがり。が主に登場して、ストーリーは展開します。
~人形の家~
エミリーとシャーロットは、人形の一家を大切にかわいがっていました。
人形一家は、家を望んでいました。
そんなある日、エミリーたちは、人形一家にと家をもらいました。 古びた家は、住めるような状態ではなかったため、エミリーたちは、楽しみながら家を改築してきました。
例えば、枕や、シーツ、それから人形たちに衣装なども作ってやりました。
ところが、彼女たちは、お金がなく家のカーテンや、いすを作ることができませんでした。
そこへ、イニスフリーおば様が現れ、一文人形のトチーを人形の展覧会に出してもらえば、その代償としていくらかお金を与えるというのです。
トチーは、人形の集まる会場へ向かいました。そこで、マーチペーンという、うぬぼれの陶器でできた青い瞳の人形がいました。
そこで、トチーが住んでいた家が、もとは彼女の家だったことが発覚します。
マーチペーンは自分の家をかえしなさいといういうのですが、トチーはもうそれは自分の家であるという主張します。
そして、マーチペーンは絶対に、その家を奪い返してみせると、言い残します。
展覧会が終わりトチーが家に戻り、快適な生活をおくっていると、ある日、エミリーは靴箱に入った箱を持ってきました。
箱を開けるとそこにはマーチペーンが!!(恐ろしい!!)
エミリーは、気に入ってしまい、プランタガネット一家のことよりもマーチペーンをかわいがるようになりました。
そして、ことりさんが寝ていた部屋は、マーチペーンのものになり、一家は、マーチぺーンの家令となっていました。
ところが、ある日、シャーロットと、エミリーが別の部屋にいたとき、人形の家で火事が起きます。
火事の火元は、人形の家の居間のテーブルのランプによるもので、椅子の上にいたりんごちゃんが燃えているところを、助けようとして、ことりさんが燃えて消えてしまったのです。
シャーロットたちが駆け寄ったときは、りんごちゃんが椅子から転げ落ちており、その後ろには、こげ臭いにおいに異変を感じて駆け寄ったプランタガネットさんと、トチーが立っていて、マーチペーンが冷ややかな笑みを浮かべながら椅子に座っていました。
エミリーはシャーロットに、 人形たちを居間に置いたことが原因だと、攻めました。
しかし、シャーロットは一切人形を居間においていないのです。
プランタガネットさんもトチーも家令で台所にいたのです。りんごちゃんも椅子の上に置いていなかったのです。
シャーロットは、ことりさんが、りんごちゃんに命をあげたと、理解しました。そして、たった一人ぜんぜん動かなかったマーチぺーんが。。
これほどおもしろいと思えた話は初めてでした。
人として、人形としての視点から物事を考えるというのは本当におもしろかったです![]()
一番おもしろいと思ったのは、人形が、こうしてほしい!という思いを願いながら、エミリーたち人間がどう動くのか、わくわくしたことです。
人形たちの会話は、動きはまったくなく静止状態で、心の会話で交わされるのですが、悲しいことがあったとき、エミリーたちは、その人形の表情の変化を察し、心配などしたりします。その変化の本当の理由を取り違いたりすることもありますが、彼女たちの、人形に対する愛情はとても感慨深かったです。
本の後半に出てくるのですが、陶器でできた、美しいマーチペーンの、冷ややか笑みなど、慣れ親しんだ りんごちゃん を燃やしてしまうという、少し「呪い」のような薄気味悪い事件も起きて、ゾクっと
させることもありましたが、そこも、なんだかおもしろかったです。
