サマセット・モーム
アメブロへの不適応感の理由がわかった。ノベルだから・・・人はいかに生きるべきかとか、人生などについて、あるいは非日常を求めてそういうものを読むわけで、それが平和なブログの世界に浮いているのですもの・・・そりゃ疲れるわけです。人間の数だけいろんなドラマや日常があり、それでいて、古今東西人間なんていつの時代も変わらない。同じようなことを考えて、同じようなことで悩み、結局、堂々巡り。飽きるよ、大抵・・・すべてが虚しい。結局、すべてが聖書の中にはあり、人間がそこから抜け出せないことが何となくよくわかる。特に旧約聖書なんてテンションが高いもの・・・しかも、あれがノンフィクション。戦争も飢餓も、孤独も絶望も、恋愛も陰謀も、ありとあらゆるものが聖書には書かれている。人間の醜さや美しさ。小説だったら、モーリヤックが好きだった。でも、一番好きな小説を挙げろと言われれば、モームの『人間の絆』。あれだけ長い小説をダラダラと読み、最後には幸福の青い鳥的結末。結論: 人生はペルシャ絨毯のようなものさっぱりすっきりその一言が言いたいために、あれだけ書いたのだろうか?モームは・・・結局、高村光太郎の『道』。好きに生きているうちに後ろに道ができる。勝手に好きな模様を描いて絨毯が織り上がる。モームなら、本当は『赤毛』が好きなのかも。嵐の日に海に消えてしまった恋人を待ち続けた女。その女を妻にした男。そして、運命の再会。夫はドキドキするわけですよ・・・悲劇の二人が運命の再会をし、それが妻への真実の愛だと思って覚悟する。が、結局、運命の二人はすでに中年、互いに互いがわからなかった。そういうモームのシニカルさが好きだし、ヨン様に会うために空港へ行く気にはなれないわたしでも、モームを感じたくてラッフルズホテルへ行ったことがある。が、しかし・・・ラッフルズホテルの真っ白な長い廊下で、ピースサインをしながらお遊戯のポーズを取る娘。何だかあまりにもそのシュールな感覚が今となっては懐かしい。それがモームからのプレゼントだったのかもしれない。生きていてよかったと思うような瞬間って、大抵は、そういうつまらないことにある。■ 関連書籍著者: モーム, W.Somerset Maugham, 行方 昭夫タイトル: 人間の絆〈上〉著者: サマセット・モーム, 中野 好夫, William Somerset Maughamタイトル: 雨・赤毛画像: Wood Moon