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甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

 せっかくの徒然亭復活のチャンスなのに、草々さんと小草若さんの身に暗雲が立ち込めています。

 いつもコミカルな小草若さん、自信たっぷりな態度の裏に、芸に対するコンプレックスを抱えていたんですね。今日の小草若さんは別人のように暗くて、痛々しかったです。あんなに反抗していた師匠(お父さん)になぐさめられているなんて・・・。天狗芸能での落語会まであまり日がないのに、大丈夫かしら。


 小浜では、清海のお兄さんが、箸作りの修行にうんざりしている様子が映りますが、清海はせっかく東京行きを決心したのに、半年で番組が終わってしまったとは、どうしているんでしょうか。早く東京へ行ってしまえといっときでも思ってごめんね~。自己実現って孤独な戦いなんですね。


 喜代美ちゃんはなんだかちょっと大人びた感じになりました。毎日の修行をコツコツとこなして、確実に実力をつけているようです。草々さんに「三味線うまくなったな。」と言われて、ほんとにうれしそう。草々さんは、何も考えていないようで、落語に対しては条件反射的といえるほど、反応がいいですね。お世辞じゃないほめ言葉だからこそ、喜代美ちゃんもじーんときてしまうんでしょう。


 レギュラーを降ろされて、打ち上げの席でもイライラしている小草若さん。好きな喜代美ちゃんに対する態度さえも乱暴で、どれだけ自暴自棄かがうかがいしれます。「先に帰る。」と外に出ると、そこには草々さん。「なぜ稽古にこない。」とつめよる草々さんに「謹慎に関係ない俺が今度の落語会に出ても意味がない。」と、小草若さんははき捨てるように言います。

 そこに厭味たっぷりに登場する尊建さん。言いたい放題の挙句、師匠の悪口を言われて、草々さんがやっとこらえた瞬間、小草若さんの手が出てしまいます。

 暴力はいけないけど、破門までするかしら・・・。あやまったらいいような気がしますが、徒然亭の復活がかかったこの時期だけに、対応が微妙なのでしょうか。


 喜代美ちゃん的に、そして徒然亭にとっても、大変な展開になってきました。草々さんが「なぐったのは自分だ。」と言ったとしても、なぐられた当人が真実を言えば、すぐわかることですが、尊建さんはどう感じてどう説明するんでしょうか。

 「師匠にも見捨てられる。」と切羽詰った様子の小草若さんは、逃げるようにその場を去りますが、そこまで追い詰められても、芸を磨こうという方向に行かない彼の心には、いったいどんな闇が隠されているのでしょうか。草々さんにいつも落語をちゃんと練習しろと言われるたび、怒ってけんかになっていましたね。


 草々さんがそもそも徒然亭に来たエピソード。そこがあきらかになると、いろんな謎が解けてくるのかもしれません。


 このところ、朝起きると「きょうはどうかな?」と宝島ブログを見るのが朝一番の仕事になってます。


 今朝はイラストつきの川島さんの記事。「友達いなくて透明人間」と書いてあるのを見て、てっきり井上さんが書いていると途中まで勘違いしていて、漬物屋のおばあちゃんの話、初めて聞いたなと思っていたら、川島さんでした。そう思うと、このお2人は通ってきた道がわりと似てるのかもしれません。


 なのに、不思議と自己評価が低そうな川島さんと、どこから来るのかわからない自信に満ち溢れている井上さん。この差はどこからくるんだろうと思います。川島さん、自分の世界観にもっと自信持っていいのになあ。


 好きなことを話せる人がいるっていいですよね。思いがけず趣味が同じだったりすると、相手に対する見方が変わってすごく親近感がわきます。そういうのって、自分の面白さやこだわりを追及して行った後に体験すると、うれしさもひとしおなんじゃないでしょうか。芸人さん仲間って、ゲームとかガンダムとか同年代で好みが合う人がたくさんいそうで、そういう出会いが多い気がします。

 清海が東京に行ってから2年半。徒然亭一門会は大盛況で、寝床に集まってみんなで談笑している中、小草若さんが荒れ気味でビールをあおっています。浮き沈みの激しいテレビ界で、落ち目になってきて、レギュラー番組を秋からライバルの尊建さんにとられてしまったのです。

 お酒に逃げるとこが師匠と親子ですね。酔って草々さんとけんかになりかけたとき、「すぐ手を出すのがくせになったら後々後悔することになる」と師匠に一喝されますが、この言葉が後々の災厄につながっていきそうなのが不吉です。


 そこに天狗芸能の鞍馬会長が憎憎しげに現れ、さんざん悪態をついてみんなを凍りつかせた挙句、「借りを返したいなら、12/25 7時天狗芸能に来い」と、はき捨てるように言って去っていきます。謹慎が解けたと大喜びし、来たるべき日への決意を新たにする徒然亭の面々ですが、なんだか怖いです。鞍馬会長は、どういう心積もりでそれを自ら伝えに来たのだろうと考えると、背筋が凍る思いです。・・・下手なホラーより怖いです。


 散々迷惑をかけた事を相当恨んでいるようだし、徒然亭が復活して人気を博しているのを苦々しく思っているなら、自分の所に呼び寄せておいて、なにか嫌がらせをするとか・・・。頭の中で妄想が広がります。でも偉い人だから、どっちが得か考えて、儲かるものは利用しようというだけだったら、ちょっとホッとできる気がします。精進したことを素直に認める、芸術に理解ある人だったら理想です。


 でも、帰りがけ、そっと駆け寄りお礼を言う小草若さんを、知らないはずもないのに、「だれ、あんた。」ととぼける鞍馬会長に、小草若さんは目を見開いたまま立ち尽くします。・・・怖い。やっぱりこの人怖いよ~。

 お前も徒然亭の一門だから特別扱いしないということなのか、落ち目になってきて利用価値がないと思っているのか、落語家としてもっと芸を磨けというメッセージなのか、どうなんでしょう。草々さんの破門へとつながる序章としては、十分過ぎるほどのエピソードです。


 ちりとてちんを観ていて思うのは、ほんとの意味での大人がたくさん登場するなあということです。喜代美ちゃんや一門の人たちがいろいろやったり言ったりした事に対して、きちんと「それ違うやろ。」とつっこんで、具体的な話をしてくれる、ある意味、教育的な大人があちこちにいて、そういう言葉を頼りに、みんなが自分なりに考え、成長していく様子が描かれているところか゜、とってもいいなあと思います。

 自分のことだけじゃなく、このままいったら道を誤ると思えば、何か言わずにいられない、他人に対する優しさが、かつて日本のそこここにあって、今失われつつあるもののように感じます。

 人の気持ちはこだまのように、優しくされれば今度は人に優しくしようと思うし、残酷に心傷つけられれば、今度は誰かを傷つけようとするものではないでしょうか。


 そういえば、落語の中にもそういう人間関係がたくさんでてきますね。


 2年半の間に、小次郎さんは奈津子さんと同棲し始め、小浜では喜代美母がパートを始め、喜代美弟は大学生と、少しずついろんな変化が起きています。


 とりとめなくなってきましたが、最後に、草々さんが、小草若さんとのけんかの時に、もっと真面目に落語の勉強しろという例えに、「若狭でも(落語が)5席できる」とか、喜代美ちゃんをすごく低く見た言い方をしていて、喜代美ちゃんがムッとしていましたが、草々さんにとって、喜代美ちゃんはまだ駆け出しの子どもにしか映ってないんですね。一人前と認めて、対等に見てもらえるまで、まだ道は遠そうです。