金曜のスタジオパークは、以前にやったダイジェストでしたね。
私は、草々さんと四草さんのしか観てなかったので、草原さんと小草若さんの分が興味深かったです。
桂吉弥さんは、とても聡明な印象で、劇中でも、落語講座を開いたり、学者肌という設定でしたが、ほんとにそんな感じですね。大学の落研の人が落語をやっているのを聴いて、演劇をやりたいと思っていたのが、1人で全部演じられる落語はすごいと感動して、落語の道に進んだんですね。
異論が出るかもしれませんが、私は爆笑問題の田中さんにちょっと似ている感じがします。
なんかこう、真っ直ぐ育って屈託のない人柄だなあと思います。
落語の修業の話では、喜代美ちゃんがやっていたように、家事、雑用全般をやっていて、早く抜け出したいと思っていたのが、このドラマで「修行をしながら、何をしてほしいのか、相手の気持ちがわかるようになる。」というのを聞いて、なるほどそういえばそうだったと、吉弥さんが逆に気づかされたという話が面白かったです。
こんなにきちんとしつけてくれるなら、うちの子も、修行に出したいなあ。
1人で台詞を覚える苦労は大変だろうなあと思っていましたが、それについても話していました。
自分が好きで、師匠が高座でやっているようなネタは、普段から聴いて内容が頭に入っているので、自分の雑用と師匠の仕事の合間に、少しずつ口伝えで教えてもらうのに、そんなに苦労しないとか。
他の一門の師匠に教えてもらいに行く時は、早く覚えて帰らなくてはという気持ちがあるので、ゆっくりして行けと言われても固辞して、家を出たとたんに、録音機を取り出して、忘れないうちに台詞をしゃべりながら帰るのだとか。やっぱり苦労はあるんですね。
青木崇高さんは、若いときの写真を見ると、今もですが、すごく覇気のある目をしていて、なにかエネルギーが余っていて、今度は何をしようかという感じを漂わせていて、元気な子だったんだなあと思います。骨折ばっかりしていたと言っていました。思い込んだら、誰がなんと言おうと自分の道を行くみたいなところは、草々さんの性格と被るんじゃないでしょうか。
今回、1番面白かったのが、茂山宗彦さんの所でした。
少し前まで、草若の名を継ぐ重圧に苦しんでいた小草若さんを、ドラマの中で観ていたので、リアルの世界で、人間国宝を祖父に持ち、狂言師という伝統の世界で生きている茂山さんの話は、ドラマと茂山さん自身の体験がダブって見える部分があって、興味深かったです。
茂山さんが4才の時、いとこと一緒に、お祖父さんに稽古をつけてもらっているビデオが紹介されて、ああ、こんな風に習うんだと思いました。本人は恥ずかしいと言ってました。
お父さんが銀行員をしながら狂言師をしていて、あるとき、狂言一本でやっていこうと銀行を辞めたそうですが、茂山さんがそのときやっていた演目を、それを教えたくて辞めたと聞いた時は、ご飯がのどをとおらなかったそうです。
大学の時、これからは自分の好きな道を行けとお父さんに言われて、やったと思って就職活動をしたけれど、ネクタイを締めるより、着物を着る方が早い自分は、狂言しかできないように育てられていたと気づいて、狂言をやるとお父さんに言うと、茂山さんの頭をぎゅーっと押さえて、ニコニコ笑うので、自分も泣いてしまったとか。
最後に、お父さんの話す映像が出て、小さい頃から、甘えが出てはいけないのでずっと厳しく教えてきたけれど、こうして一人前になってくれて、親としてうれしいということを話しながら、最後はちょっと涙声になっていました。
それを見ている茂山さんの表情が小窓に写っていたのですが、笑いながら観ていたのが、だんだん真面目な顔になって、お父さんの気持ちを覗き込むような、いろんなものが頭をめぐっているんじゃないかと思うような、彼の目の色に引き込まれました。
ドラマでこんな表情をしたらよかったのにと無茶な事を思いながら、普段そういうことを話さないお父さんの言葉に聞き入る茂山さんの心の中を垣間見たような、そして小草若さんの事も、同時に考えてしまうような、不思議な気分でした。
最後は、こちらも涙を流しながら観た、虎ノ介さんのうつむいてこらえる涙。「目からよだれが」には、また笑ってしまいました。何度も放送されて、虎ノ介さん、恥ずかしいだろうなあと思ったり、この役にかける思いを感じて、またもらい泣きしてしまったり。
優しくシャイに笑う虎ノ介さんのイメージとは違って、ドラマでの四草さんの顔つきとか表情は、日を追うごとにくっきりとしてきているような気がします。迷いがふっきれて、彼の中ではっきりとしたイメージができたからでしょうか。
随分、何回もスタパでやるなあと思いつつ、それぞれの人柄に触れた後に、またドラマに戻ると、面白さが倍増するところが、この「ちりとてちん」というドラマのよくできたところだなあと思います。
最後の1週間まで、こんなにハラハラドキドキする朝ドラが、かつてあったでしょうか。