ちりとてちん 1/12 | 甲羅に似せて

甲羅に似せて

蟹は甲羅に似せて穴を掘るそうです。私も日々の想いを
蟹が穴を掘るように綴っていけたら・・・。

 思いが通じ合って結婚するのも早かったけど、急いだ分、うまく行かなくなるのも早かったなあ。徒然亭の弟子同士としては分かり合っているつもりでも、1人の人間として夫婦として向き合うというのは、また違った面を見せ合うということで、夫婦になって初めて見えてきた部分があったんですね。

 テレビ番組の後、俺の邪魔をするなと喜代美ちゃんは草々さんに怒られてしまいます。草々さんは「芸もないのにバラエティで中途半端なことをして」と言い、喜代美ちゃんは「生活できるほど稼いできてから言って下さい」と返します。言葉が針のようにお互いの心に突き刺さるのが感じられてせつないです。


 同じ頃、小浜では喜代美母が喜代美父とのケンカで家を出てしまいます。正平君が困って草々さんに電話で相談すると、同じような状況になっていた草々さんは「女に男のロマンはわからん、お父さんに信じた道を突き進むように伝えてくれ」と、自分に言い聞かせるように怒鳴ります。


 そこに師匠が通りかかり、草々さんに「二人ぐせ」を見せてくれと頼みます。やって見せると「よかったで。このネタは結婚したばかりの頃、自分のことのようで聞いていられない時期があったけど、やっと冷静に聴けるようになった。」と、自分のことを話します。

 草々さんにとっては、おかみさんは経験を積んだ後の大人として、そして早くに母を亡くして母親代わりという、師匠とともに見上げる存在だったわけですが、いろいろあって成長していったんだということを思わせるエピソードです。


 喜代美ちゃんは寝床でお酒を飲んで管を巻いてます。年季が明けるまでジュースだったのに、いつのまに・・・。奈津子さんのマンションに泊めてもらい、小次郎おじさんに愚痴を聞いてもらいます。「女房が稼ぐと言ってせめるとはよくわからん。」という小次郎さんが面白いです。男の沽券とかけ離れたところで自由に生きている人なんだなあと思い、小次郎さんの良さに気づかされました。「喜代美は、草々さんの喜ぶ顔が見たかっただけなんだな。草々さんも落語に精進することで喜代美の笑顔が見たいんじゃないか。」と喜代美ちゃんを慰めます。


 帰ってきて一生懸命草々さんのオムライスを作る喜代美ちゃん。やっと成功してもっていくと、離れに草々さんの姿はありません。引き出しを開けると、そこにはまだ出されていない婚姻届が。

 忙しさにまぎれて、そんな大事なことも忘れていたんですね。まだ湯気が上がっている、出来立てのオムライスが哀しいです。


 来週の予告を観ても、まだまだこんな状態が続きそうです。草々さんは喜代美父の所に行ったんですね。そして喜代美ちゃんはお母さんのところへ?友春さんと順ちゃんの方はいい感じになっています。


 夫婦ってうまくいかなくなると、相手の嫌な所ばかり目に付いて、どこを攻めれば相手が傷つくかわかるので、逃げ場がないほど追い込んでしまいがちです。なくなったおじいちゃんの、「ぎょうさん笑うて生きていけ。」という言葉を思い出して、相手のいいところに目を向けるようにしてほしいなあと思います。それにしても男のプライドについて、草々さんとある意味よく似ている父親を持ちながら、喜代美ちゃんはどうして無頓着なんだろうかと疑問です。そこがわかれば、もうちょっとやりかたがあるのになあ。