NHKの朝ドラは、シリーズによって熱中の仕方は変われど、毎朝観ていますが、この『ちりとてちん』は、今まで観た中で一番かもしれません。
不器用で、何をやっても中途半端ですぐ投げ出して、そんな自分と決別したくて故郷を出た喜代美が、やっと見つけたやりたいことが落語でした。師匠につけてもらった名前が徒然亭若狭(つれづれていわかさ)。決別したい故郷の若狭という名前を、これから落語をするたびに思い出さねばならないことに憤慨し、オイオイ泣く喜代美の姿に、ふきだしながらもらい泣きしました。
そんなに泣くほど昔の自分が嫌なんだ~。でもその感情は自分にも覚えがあります。思春期って、嫌いな自分と向き合う時期ですからね。きついです。小さいけれど身に覚えのある、いろいろな感情がよく描けていて、つい主人公と一緒になって、あせったり喜んだり心配したり、たった15分なのに密度の濃い時間だなぁと思います。
朝ドラの良さは、毎日やるから、半年観ているうちにすごく一緒に同じ世界を生きて共有している感覚を持てることだと思います。この感じは3ヵ月がワンクールの民放のドラマにはまねできない大きな魅力です。