・・ 夢と現の朧なる ・・ -49ページ目

風はちょっと肌寒いけれど、陽射しのあたたかさに心安らぐ午後。


商店街の外れの道を歩いていると、二人の老齢の女性が並んで歩いていた。


のんびり、のんびり。


ゆったりとした口調で言葉を交わしながら。


まったり、まったり。




その後ろ姿が何気なしに目に飛び込んできて、仲良しだな、と思った。


もう少し近付いたとき、ふと彼女たちの手元に目がいった。


使い込んだショッピングカートが一台。


二人は取っ手を両端から掴んで、合わせるともなしにぴったり合った歩調で歩いている。


その様子はごく自然で、ショッピングカートがどちらのものなのかはまるで分からない。




穏やかに交わされる会話の内容は聞き取れるほどでは無かったけれど、とにかく楽しそう。


二人を取り巻く空間だけ、時間の流れが違うかのようにさえ見えてくる。




その姿を見ることで、「平和」という言葉を感じた。


彼女たちの生きてきた長い時間と、彼女たちが積み重ねてきたたくさんの経験。


それらが空気となって滲み出て、「平和」という空間を創りだしているように感じた。




素敵だな、と思った。


私にも、あんな老齢になっても楽しくおしゃべりしながら、一緒にショッピングカートを引いて出掛けてくれるような友達が居るかな?と思った。


あんな風に歳を重ねられたら良いな、と。




愛する人とずっとずっと手をつないで生きていきたいと思うのと同じくらいに。


大切な友達とずっとずっと並んで歩いていきたい。




そのとき君が、私の隣に居てくれたら嬉しいな。





・天涯繚乱 Act.166 掲載


・イラスト 1点追加<らくがき>




最近、何故だかイラスト一枚追加が目立っています。


まるで更新の遅れの罪滅ぼしのようですが…。



今回のらくがきはダークサイドを取り扱ったのですが、勢いだけで描いたらなんだか酷いことになりました。


掲載ページでも失敗について書きましたが、全くもう…取り返しがつかないって、コレのことだと思う有様でした。


だけど形にしたので載せます。


こういうとき、改めてデジタルだったらやり直せるのにと憧れます。



この前もペン入れの段階でインクがね…暴走してね…アナログ故のハプニングですね。


これからもそんなアナログで頑張ります。


頑張りますよ!!



楽しいですから!!!!





何年振りだろう?


たった今、凄く久しぶりに、私の部屋に蜘蛛が出た。




今日は一週間振りの完全オフで、朝から色々やるぞ~!!と意気込んでいたのに。


アラームが鳴った午前7時半、ひどい頭痛で撃沈。


ここしばらく、季節の変わり目と共に頭痛になることが多い。


特に今日は、痛みが酷くて嘔吐感まで伴う最悪な状態で。


暫く横になって落ち着くのを待ったけれど、一向に良くなる気配が無く。




止む無く薬を飲んで休み、なんとか起き上れるようになったので活動開始。




机に向かっていたら、PCの裏側から、すっと音も無く現れた、蜘蛛。


好きではない。


決して好きではないけれど、殺したことは一度も無い。


悪い虫ではないし、迷惑にもならない。


視界に入る場所にいると、ちょっと気になるけれど。




実は、この家に引っ越してきた頃にはよく見かけていた。


もう、20年以上前の事になる。


子供心に、新しく引っ越したこの家は、よく蜘蛛の出る家だと思っていた。



それがいつしか、見掛けなくなり。


最近では、数年に一度…という程度にしか見掛けなくなっていた。



我が家には、いわゆる害虫と言われる虫もあまり出ない。


餌が無ければ蜘蛛が出ないのは当然かもしれないが、どこか自然から切り離されて、自然の力が遠のいてしまったような気がしていた。


だから、蜘蛛が出たことで、少し安心したようなおかしな気分になった。




目下、私の視界の中で静かに身を潜めている。


スタンドランプの足元から、小物入れに飛び移り、ブックエンドに華麗に跳躍。


そのまま郵便物の封筒の縁を器用に渡っている。



うん…ちょっと、落ち着かないかな。



朝の蜘蛛は縁起が良いと言うけれど、お昼はどうなんだろうね?



脚が多い、足が多い、客足が多い、お金になる…ということで朝蜘蛛は縁起が良いと言うらしいけれど。


待ち人来る、なんて説も目にしたことがあるけれど。



こんな長閑な春の日に、家に篭って色々しようと画策している私の元へ、待ち人が来るというのかしら?