きっと、いくつになっても | ・・ 夢と現の朧なる ・・

風はちょっと肌寒いけれど、陽射しのあたたかさに心安らぐ午後。


商店街の外れの道を歩いていると、二人の老齢の女性が並んで歩いていた。


のんびり、のんびり。


ゆったりとした口調で言葉を交わしながら。


まったり、まったり。




その後ろ姿が何気なしに目に飛び込んできて、仲良しだな、と思った。


もう少し近付いたとき、ふと彼女たちの手元に目がいった。


使い込んだショッピングカートが一台。


二人は取っ手を両端から掴んで、合わせるともなしにぴったり合った歩調で歩いている。


その様子はごく自然で、ショッピングカートがどちらのものなのかはまるで分からない。




穏やかに交わされる会話の内容は聞き取れるほどでは無かったけれど、とにかく楽しそう。


二人を取り巻く空間だけ、時間の流れが違うかのようにさえ見えてくる。




その姿を見ることで、「平和」という言葉を感じた。


彼女たちの生きてきた長い時間と、彼女たちが積み重ねてきたたくさんの経験。


それらが空気となって滲み出て、「平和」という空間を創りだしているように感じた。




素敵だな、と思った。


私にも、あんな老齢になっても楽しくおしゃべりしながら、一緒にショッピングカートを引いて出掛けてくれるような友達が居るかな?と思った。


あんな風に歳を重ねられたら良いな、と。




愛する人とずっとずっと手をつないで生きていきたいと思うのと同じくらいに。


大切な友達とずっとずっと並んで歩いていきたい。




そのとき君が、私の隣に居てくれたら嬉しいな。