夏日のGW最終日。
晴天に誘われ、彼は出かけた。
Tシャツ、ハーフパンツ、ナイロン製の袖なしベスト、素足にサンダル。
頭には、お気に入りのヘッドホン。
目的地は、行きつけのビーチ。
降り注ぐ陽射しの下、心地好く日焼けして夕方に帰宅する。
帰る道すがら、ビールのおつまみを買って帰ってくるあたりは抜け目無い。
そして夕飯時。
ふと彼を見た私は驚きに目を丸くした。
日焼けに赤くなった顔や腕は当然の事だ。
そんなことではない。
彼の首がしましま焼けしていたことだ。
正面から見た母は言った。
「綺麗なツキノワになってるわよ」
賛辞のつもりなのか。
彼の首は、俯いた時に出来た顎と首のたるみにしまいこまれた部分だけ日に焼けず、見事なまでにクッキリと赤白のストライプになっている。
ツキノワの線が三本。
ナレーション:ここ、東京都○○の民家に、ツキノワウシ(※)が現れたとのことです
母、私、弟の三人で爆笑。
つられて本人も笑い出す始末。
いや~、ビックリした。
だけど父よ…明日からしばらく、その首をどうやって生活するつもりだろうか。
※注釈…我が家では、父のことを「うし」くんと呼んでおります。
他の三人にもそれぞれ、家族間でのみ有効な通称があります。