言われなくたって知ってる。
私はじゃじゃ馬だってこと。
聞かなくたって知ってる。
みんなは私に手を焼いてること。
だけど、コレが私よ。
誰に何を言われても。
誰が何をしたとしても。
私を変えられるのは私だけよ。
なのに。
アイツはいつも私の邪魔をする。
多くを語らない目で見下ろして。
憮然と閉ざされた口も開かずに。
私の行く手を乱していく。
初めて握られた手は冷たくて、大きくて、
強い力に胸が締め付けられた。
こんな私、私は知らない。
初めて奪われた口唇も、かすかに冷たくて、乾いていて、
なのにやさしい感触に全身が震えた。
こんな私、やっぱり私は知らない。
振りほどこうとする手に力が入らない。
逃げようとする足が動かない。
私を変えられるのは私だけだったのに。
アイツが私を変えてゆく。