迷宮 | ・・ 夢と現の朧なる ・・
言われなくたって知ってる。

私はじゃじゃ馬だってこと。



聞かなくたって知ってる。

みんなは私に手を焼いてること。



だけど、コレが私よ。



誰に何を言われても。

誰が何をしたとしても。



私を変えられるのは私だけよ。









なのに。







アイツはいつも私の邪魔をする。



多くを語らない目で見下ろして。



憮然と閉ざされた口も開かずに。



私の行く手を乱していく。







初めて握られた手は冷たくて、大きくて、

強い力に胸が締め付けられた。



こんな私、私は知らない。



初めて奪われた口唇も、かすかに冷たくて、乾いていて、

なのにやさしい感触に全身が震えた。



こんな私、やっぱり私は知らない。





振りほどこうとする手に力が入らない。

逃げようとする足が動かない。



私を変えられるのは私だけだったのに。



アイツが私を変えてゆく。