フルタイムで働くママの中には、仕事も家事も育児も両立して完璧な方がいらっしゃるが、残念ながら私にはそれが出来ない。
そもそも要領が悪いのだが、それぞれが適当になるのが目に見えているからで、それならいっそ手を付けない。
今までは料理以外の家事をパパっちが引き受けていた。おかげでご近所でも有名なパパとなり、それに触発されてか奥さんの愚痴のネタになったのかは定かではないが、このマンションではご主人方がごみ出しをするのが当たり前になったようだ。娘が父親に「給食当番の白衣洗ってくれた?」と聞くのは我が家ぐらいだったろう。
しかし、彼の仕事が忙しい時期と塾の送り迎えが重なり、みるみる我が家は修羅場と化した。
これに中学受験対策が加わったのだからやむなし。
苦肉の策(?)とは言い難いが、掃除・洗濯等の家事をして下さる人をお願いすることに。
そもそもどれかを削るという考えがないのは性格なので許して…ということで。
名前はWさん。
面接はパパっちだったので私はまだお顔も存じ上げないのだが、仕事振りはそれはそれは見事なものだ。
Wさんが来て下さるようになって1ヵ月半、我が家はいつも快適空間。心なしか空気までキレイ
ふむ、不思議なもので、部屋が片付いているだけで気持ちにゆとりが出るものだ。
何より彼女のすごいところは、存在はないのに「癒し」という気配を残してくれることである。
先日は、ドアを開けた途端にふわっと春らしい香りがした。テーブルに飾ってあった花の香りだ。
あれ?この花どうしたん?と、みかんもうれしそう。
私には身に覚えのない春色の花々の横には、
すっかり暖かくなりましたね。
奥様とお嬢様にも春のおすそわけです。
よろしければお家でも春をお楽しみください。
そんなメモが残されていた。
Wさんはその道のプロ。家の中の有様を見ただけで、その家庭の事情が手に取るように判るのだろう。
私の気持ちに余裕がないことなどはすっかりお見通し、少し休まれてはいかがですか?のメッセージに見えた。
花を見るよりも、そのメモのおかげで暖かい春のような気持ちになった。
そうだ、少し気持ちに余裕を持とう。
みかんの突然の一言からいろいろと忙しくなったこの春先、
不思議と少なくなった自由な時間に反比例してゆとりの気持ちは多くなった。
過干渉はうっとうしいだけだが、ほどよい距離感と適切なメッセージ。
ふと、メリー・ポピンズの物語を思い出した。
こんな家族ですが、末永くよろしくお願いします。と、ここで言うのも変な話だけど(笑)
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