「恭弥さん!?」

「…何してるの?」

じっと南条くんを睨んでいた。
殺気が半端ない。相当怒ってるよ…

「久々ですね。恭弥さん。」

え?この二人知り合い?

「ここで天音に手をだして、半年以上姿を消して、何してるの?」

南条くんは笑って言った。
「ボンゴレの姫がどんな人物か知りたかったんでね。同い年だし、こうして近づくのが手っ取り早いと思って。」

「ふざけてるの?」

「あの雲雀恭弥が惚れた女はどんな女か?と。
でも…」

そう言って、私の髪の毛を触りながら言った。

「この子、気に入っちゃいました。」

にっこりと微笑んで、私の頬にキスした。

「!?!!」

「っ!?…噛み殺すっ!」

恭弥さんがトンファーを取りだし、振りかざした瞬間、南条くんが後ろに飛んで下がった。

「じゃぁ、また。な?
天音。恭弥さん」

そう言って風の如く去って行った。
いよいよ合コンの日。
私たちはあるカラオケに来ていた。

(来てよ…平太くん。)

みれいちゃんには医学部の男の子二人がついていた。
(リアルにとられるってぇ!)

「おい。」

南条くんが小声で聞いてきた。

「本当に来んのかよ。その彼氏、ちょっとヤバくねぇか?」

「やばい…」

(はやくーっ!!)

そんな事を考えていると、急にドアが勢いよく開いた。

そこには息をきらした平太くんがいた。

「どうし…て?」

みれいちゃんがビックリしていた。

黙って平太くんはみれいちゃんの腕を引っ張った。

「ちょ、離してよ!」

「離さねぇ。」

「何、でよ…、他の女の子の方がいいんでしょ?
私なんかいらないんで…」

急に平太くんがみれいちゃんを抱き締めた。

「ちょっ!?」

「ごめん…
でも、俺はお前しかみえてねぇから。
…行くぞ。」

二人は部屋から出ていってしまった。

きっと二人なら後は大丈夫だろう。

私と南条くん以外の人達は唖然としていた。

それはそうだ。ビックリして当たり前。

「じゃ、俺達もこの辺で。」

と言って私の腕を引っ張って部屋を出ていった。

「ちょっと!
幹部の私達いなかったら、やばくないの?」

「大丈夫だって。
ほら、皆上手くいってそうだし。
それにお前にお礼してもらわないといけないから。」

言われてみれば、南条くんと私、みれいちゃんに寄っていった二人以外、みんないい感じになっている。

その二人には悪いけど、まぁ大丈夫か。



私達は並盛にある小さな公園に来た。

「はい!これ、今日のお礼!」

そう言って私は温かい缶のココアを渡した。

「さんきゅっ!
ココアって、天音っぽいな。」

「そぉ?
今日は本当にありがとう!お陰で上手くいった!」

そう言って笑っていると、
「なぁ、天音。
もう1つ『お礼』いいか?」

「ん?何な…」

急に腕を引っ張られたため体勢を崩して、南条に倒れかかってしまった。

「ご、ごめん…
は、離して?」

「嫌だ。」

そう言って私に顔を近づけた。

「ちょっと!やめて…」

一生懸命南条くんから離れようとするが、男の力にはかなわない。

唇どうしがあと、一センチにも満たない距離で私は誰かに後ろに引っ張られ、抱き締められた。

「何してるの?南条薫。」
それは恭弥さんだった。
「え゛っ!!
平太くんと別れる!?
どうしてっ!?」

「だって…」

先週の土日を利用して、大阪に行ったらしい。
平太くんをビックリさせようとして秘密で平太くんに会いに行ったら、楽しそうに女の子と歩いてたそうだ。

「ちょっ、ちょっと待って!
何か誤解かもしれないよ。」

するとみれいちゃんが突然泣き出した。

「だって…、私ばっかりだよ。メールも電話も…、いっつもそっけない…」

みれいちゃんが泣くってよほどのことだ。
でも、平太くんがそんな事するなんて考えられない。
「私も浮気してやるーっ!!ということで天音、医学部の南条くんに頼んで合コン設定してもらって!!」

「えー!?」

…いい事思い付いたっ

「分かった!
じゃぁ他の女の子も誘ってね?
南条くんに頼んで来る!」
そう言って医学部に向かって走った。





「で、俺に協力しろと?」

「お願いだよ!
みれいちゃんのあんな顔見たくないの…」

「ったく、分かったよ。
しゃぁねぇなぁ。
今回もお礼して貰うからな?」

「分かった!ありがとう南条くん!」

あとは…平太くんに電話するだけだ。






電話が繋がった。

「もしもし?平太くん?」
「何だ、天音か?
どうしたんだ?」

「ねぇ、平太くん、こないだの土曜何してた?」

どうやら、土曜の女の子は友達でみれいちゃんの誕生日プレゼントを買うのに付き合ってもらったらしい。
「みれいちゃん、怒ってるよ。
みれいちゃんと連絡とってないでしょ。」

「…。」

「あっ、そうだ!
ゴールデンウィークの最初の日に医学部の人達と合コンするんだぁ。
みれいちゃんも一緒だよ。…みれいちゃん、とられても知らないからね。
関係ないと思うけど、場所も教えとくね。

じゃぁね平太くん?
バイバイ。」

平太くんの返事も待たずに電話を切った。

これでよし!
あとは、その日を待つだけだ。