想いを伝える・・・告白
心のうちをただ打ち明けるだけなのに
何でこんなに苦しく胸を締め付けるんだろう?
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私は告白を決意した。
なぜか元カノの後押しを受けて・・・
心を決めた。
彼らが別れてから結構な時間が流れていた。
私にとってそれほど「告白」なんてものは勇気がいるものだったんだ。
ついに決行の日。
私は元カノである友人について来てもらい、彼のいるクラスに向かった。
彼女に背中をぽんと押され、私は彼の元に1人で向かった。
そのときの私は緊張の絶頂。
でも私は今まで彼に女の子らしいところなんて見せたことがなかった。
だからなるべくいつも通りに。
そう、何でもないことのように「ちょっと相談あるから今日電話してもいい?」
なんてそっけない感じで伝えた。
彼との約束は帰宅後のPM6時。
私はソワソワ落ち着かない時間を過ごした。
PM6時
電話を手に取り自分の部屋にこもる。
隣にいる兄弟に聞こえては恥ずかしいからCDラジカセをつけた。
忘れもしない。
宇多田ヒカルのアルバム、「First Love」
流れる切ないメロディー。
そう、私のFirst Loveの行方が今、決まろうとしていた。
いやおうなしに高まる胸の鼓動。
緊張のし過ぎできもちが悪かった。
それでも勇気を振り絞り、電話をかけた。
彼が出た!!
まずは社交辞令。「急に相談とか言ってごめんね~」
とかなんかそんな感じだったと思う。正直あまり覚えていない。
ただ記憶にあるのは、彼の部屋ではラルクがかかっていたってことだけ。
少したわいもない話をした時、彼に本題を問いただされた。
変な汗が吹き出てくる。
ついに3年の想いを伝える瞬間。
彼にミーハーな気持ちを抱いてから長かった。
3年の間に恋人まがいに一緒に帰ったりもした。(本当は単なる友達同士だったけど)
手をつないだこともあった。(手を引っ張っただけとも言う)
仲がいいことをねたんでいじめられ、体操服にはさみで穴を開けられたこともあった。(きっとあの子も好きだったんだろう)
彼女が出来ても諦め切れなかった。(見ていることしか出来なかったけど)
その3年間の結論が今出る。
私は意を決してこう切り出した。
「実はさ、ずっと好きだったんだ。出来たら付き合ってほしいなぁなんて。」
「・・・」
沈黙。
「・・・ちょっと10分考えさせて。こっちからまたかけなおすわ。」
????!意味がわからなかった。
でもきっと考える時間がほしいんだ。
しかし私の3年の答えを考えるのに10分て・・・
そう思いながらも私は彼の申し出を受け入れた。
10分間、私は判決を待つ被告の気分だった。
ダメなのかな?
いや、前向きに検討してくれてるのかも?
いや、だめか?
でも・・・
時計とにらめっこをしながらずっと思考はループ状態。
10分後・・・
電話が鳴った。すぐには取れなかった。すごく怖かった。でも逃げられない。
「もしもし?」
彼だった。そりゃそうだ。
「で、返事なんだけど・・・」
きたきたきたきた!!
怖い、聞きたくない。でも聞きたい。
そしてついに、彼は重い口を開いた。
「実はさ、A子と火曜から付き合うことになってるんだ。」
・・・????
すぐには理解が出来なかった。とりあえず私の恋は玉砕したことだけは何とかわかった気がする。
そう、私の最初の恋、3年がかりの恋はそこで本当の終止符を打った。
なんだか頭がはっきりしなかった。
わからないけどその事実を受け止め、たわいもない話をボーっとした頭で受け答えをし、友達でいようと約束して電話を切った。
そしてもう一度頭の中で彼の声をリピートした。
「A子と火曜から付き合うことになってるんだ。」
・・・A子は私の幼馴染。
私の友達の次は幼馴染か。
ことごとく哀しく情けない玉砕。
しかし問題はそんなことではなかった。
理解できないのはそこではない。
「火曜から付き合うことになってる」
・・・カヨウカラ???
そう、A子と付き合うなんてことはどうでもいい。
問題はそこではないのだ。
なぜならその日は忘れもしない金曜日だったから。
はて、なぜ金曜日に告白して火曜日から付き合う予定になっていたのか。
火曜日までに何かあって付き合えない事情でもあったのか。
理由はその後も聞けなかった。
もちろん今でもその理由は不明のまま。
何はともあれ、3年かけた私の幼い恋は終わりをつげたことは確かである。
恋する気持ち~七夕生まれの彼 ~END~