おはようございます☆

今日は日曜日なので久々の読書日記。

完全な私の趣味の世界の備忘録です。

├ 読書 ( 104 )

 

昨年の話になってしまいますが、

上野のゴッホ展に行きたくて、これを読まないと行けない!!!

と思い読んだ、大好きなマハさんの本。

 

<たゆたえども沈まず>

 

 

でも、ずいぶん前の本でまだ文庫化されていないのでいつも行く駅の本屋さんになく、取り寄せをお願いしたらずいぶんと時間がかかってしまい、(本はなるべく本屋さんで買いたい!)

待ちきれず先にゴッホ展に行ってしまいました。。。。

*一応、BSで放送していたマハさんと北川景子のゴッホの番組を見ておいた。

 

ゴッホの生涯を史実をもとに書かれたフィクションです。

 

 

日本人が大好きなゴッホ。

日本が大好きで、日本へ行きたかったゴッホ。

 

沢山の印象派の画家たちが、日本の浮世絵に影響を受けて

新しいアートを生み出した時代、

絵を描くことでしか自分を生きていけなかったゴッホと、

兄の才能を信じ、献身的に支える画商の弟テオ。

 

そんな時代に、パリで日本美術を、浮世絵を売りさばき、パリの美術市場に

「ジャポニズム」という名をもたらした風雲児

 

林忠正。

 

ゴッホの物語でもあり、林忠正の物語でもあり、

明治初期、開国間もないような日本からパリに、世界に、日本のアートを売り込んだ林忠正という人物にもとても惹かれました。

 

日本人にとって茶碗を包むに過ぎなかった浮世絵をパリに認めさせたとたん

<国賊>といわれた林忠正。

 

フランスアカデミーで芸術の範疇にも入らないと言われた印象派。

 

時代が変わったとたん、場所が変わったとたん、

価値は突然生まれて、突然消えてゆく。

 

生きている間にたった1枚しか売れなかったゴッホの絵。

生きている間に世界に認められなかったことは不幸なのか?

生きている間に価値を見出してもらえることが幸せなのか?

価値を見出すのは誰なのか?

 

 

そもそもアートとはなんなのか?

価値あるものとは?

価値とは?

 

 

史実をもとに書かれたフォクションではありますが、マハさんの書くアート小説は歴史の中のほんのわずかな可能性を、同じ時代に、同じ場所に生きていた人たちの人生が、もしかしてほんのわずかでも交わっていたなら、

こんな歴史があったのかもしれない。

 

ゴッホと林忠正が実際に交流があった事実はなくとも、

同じ時代に生き、パリという街で同じ時を過ごしていたのならば、浮世絵を売りさばく林と、日本に、浮世絵に焦がれたゴッホはどこかで出会っていたかもしれない。

 

そして、林はゴッホの絵の価値を見いだしていたかもしれない。

テオの思いは報われていたかもしれない。。。

 

そんな可能性を少しでも感じられることですべてがすくわれるきがします

で、結局 、価値に左右されてしまってる。。。。

 

 

 

人生のすべてをかけて、見るものすべてを描き続けたゴッホ。

ゴッホを世界に認めさせるために、ゴッホのために生きたテオ。

ゴッホとテオの二人の生涯をかけ生み出された数々の作品を、今、この時代に目にすることができる奇跡に感動します☆

 

 

 

*追記

3年前の感想を読んでの気づき

ゴッホは幸せだったのだ。

 

たとえ生きている間に、誰かに価値を見いだせてもらえなくても

どんなに貧しくても

精神をやんでしまっても

 

ゴッホの中から溢れ出る沢山の情熱を

描きたいという欲望を

なんの制限もなく

誰かのためにではなく

 

見たままに

思うままに

感じるままに

 

いつまでも

どこまでも

ひたすらキャンヴァスに向かって筆を動かすことができる喜びを

ただただ感じていたのだ。

 

体中で感じた

悲しみも

虚しさも

切なさも

全てを感じることのできる喜びを

キャンヴァスに表現できる幸せを感じていたのだ。

 

描きたいものがある。

描きたい景色がある。

溢れ出る思いがある。

筆を握るこの肉体がある。

 

全てはもう充分すぎるほどあって

誰のためでもない

自分の人生を生きる

自分の感じるままに表現できる

それ以上の幸せがあるのだろうか?

 

自分の魂の部分。

感じたこと、感情を体の中から出し、

この肉体を使って表現できることが喜びなのだ。

それは、

 

言葉にして話すことかもしれない、

文字にして文章にすることなのかもしれない、

歌を歌うことなのかもしれない。

踊ることかもしれない、

絵を描くこと、

モノを作ること、

 

皆いろんな方法があるけど、

この形にならない、

目には見えない自分の中からあふれ出る思いを、

情熱を

この物質世界で表現することが喜びなのだ。

 

3年経ってそんなことをふと感じた。

 

 

 

 

ゴッホ展では、いかにしてゴッホという画家が生まれたのか、

影響を与えた沢山の画家の作品と、ゴッホの初期の作品から

晩年、精神を病み療養院で過ごす間にも精力的に描き続けたゴッホの作品をゴッホの生涯とともに感じることができます。

 

ゴッホの愛した【糸杉】

渦巻くエネルギーを感じる1枚でした

 

 

 

 

そしてオランジェリー美術館コレクションの

<ルノワールと

パリに恋した12人の画家たち>

も観てきました☆

マハさんの小説で興味を持った沢山の印象派の画家たち。

マティス、ピカソ、セザンヌ、ルソー、モネ。

いつかパリのオランジェリー美術館でモネの【睡蓮】見てみたいです。

 

国が違っても、言葉が違っても、時代が違っても、

世界中の人々が影響しあっている。

同じ時代に生きた人も、過去に生きた人も、

すべてが 今 という時の中で影響しあって、新しいものが生まれている。

数十年、数百年の時を超え、国境を越えて、

沢山の人に影響を与えるアート。

マハさんの小説を通じで、より深く知りたいと思えることに感謝します♪

 

今年も沢山の本とアートに触れる1年にしたいと思います☆

 

 

*ゴッホ展も、ルノワールも明日まで☆




今日も皆様に沢山の豊かさと幸せが降り注ぎますように!

素敵な1日を!