楽器、特にピアノなどの鍵盤楽器を演奏することは、記憶力(作業記憶)や複雑な課題を解決する能力(実行機能)の向上につながるとの研究が発表されました。

英エクセター大学認知症研究教授のAnne Corbett氏らによる論文です。

https://medical-tribune.co.jp/news/2024/0209561350/?utm_source=Pickup&utm_medium=email&utm_campaign=mailmag240209

 

The relationship between playing musical instruments and cognitive trajectories: Analysis from a UK ageing cohort.

Int J Geriatr Psychiatry. 2024 Feb;39(2):e6061. doi: 10.1002/gps.6061.

 

この研究は、40歳以上を対象にした脳の老化や認知症発症に関するオンライン研究であるPROTECT研究のデータを用いて、楽器の演奏や歌を歌うことが脳の健康に与える影響を検討したもの。対象とされたのは1,570人で、このうちの89%(1,392人)に楽器演奏の経験があり、また44%(690人)は現在も演奏を続けていた。対象者の音楽の熟練度は、Edinburgh Lifetime Musical Experience Questionnaire(ELMEQ)を用いて、楽器の演奏、歌唱、読譜、音楽鑑賞の4つの観点で評価した。対象者はまた、PROTECT研究のプラットフォームに組み込まれた認知テストシステムを使用して、最大3回の認知テストを受けた。最終的に1,107人(平均年齢67.82歳)が解析対象とされた。  

解析の結果、楽器を演奏することは作業記憶と実行機能の良好なパフォーマンスと関連することが明らかになった。特に、鍵盤楽器の演奏と作業記憶の良好なパフォーマンスとの関連は強かった。また、歌を歌うことと実行機能との間にも有意な関連が認められた。ただしこの結果について研究グループは、「歌を歌うことがもたらすこのような効果は、コーラスや何らかの集団に属しているという社会的要因に起因する可能性がある」との見方を示している。さらに、作業記憶と実行機能に対する楽器演奏の効果は、高齢になっても演奏を続けていた人の方が、過去に演奏していたがやめてしまった人よりも大きいことも示された。

 

自身のことで言えば、ギターに触れなくなって、約7年が過ぎてしまいました。

病院勤務の頃は、病棟のクリスマス会や七夕会で、有志とともにセッションしたことがありました。

 

 

新たなギターを購入し、演奏する🧚‍♀️....?