「この世界の片隅に」終わってしまったな
海宝直人くんの周作、どのシーンもめちゃめちゃかっこよかった
まだまだ全国公演あるし、海宝くんによると「北海道は近い」らしいけれど(笑)
「東京の片隅」に住んでいるので、松本は昼公演なら日帰りできそうとチケット準備しているけれど、海宝直人くん×昆夏美ちゃんの組み合わせ回は無く(←なんでやねん)スケジュール的に昆ちゃんを諦めた
ので、5/29夜公演は「こまい」昆ちゃんすず見納めと思うと・・・余計涙が止まらなかった
2024年5月29日(水)17:45
「この世界の片隅に」@日生劇場(6回目)
昆夏美、海宝直人、小野塚勇人、平野綾 東京千穐楽
「この世界の片隅に」日生劇場公演を思いつくままに、あれこれメモしておきます
*新婚のすずが里帰りして、川口竜也さん演じるお父さんが娘を気遣う場面・・・娘への「元気出せ」には、毎回泣いてしまう
*すずとすみが千人針を刺すシーンでのお父さんの発言を思い返して、すみちゃんとわたしの亡き父が同じ歳だと気がついた
すみちゃん、生きていれば98歳・・・それを思うとまだ戦後は続いていると感じます
浦野すず 1925(大正14年)丑年
浦野すみ 1926(大正15、昭和元年)寅年
浦野キセノ(お母さん) 1902(明治35年)寅年
北條周作 たぶん1921(大正10年)酉年
*わたしの祖母の名前は「ヨネ」と「マツ」で、植物に因んだ名前です
すずのお母さんのお名前の「キセノ」の意味って?とフト気になり調べてみる
どうやらキセノンという元素からの命名らしい
「すず」「すみ」「キセノ」元素名から名付けられたと知る
*砂糖一斤って、いったいどのくらい?と調べてみました→約600g
*周作がわざと帳面を忘れて、すずとのデートを企んだ大好きなシーン
すずのビックリ顔を心配した周作に「しみじみニヤニヤしてるんじゃ」のペシっが、今回最大級に圧強く本気モードだった気がする〜
*納屋に泊めた水原に持っていった行火(あんか)は木製で炭火が入っていたように見えた
祖父母の家にもかまぼこ型の木製電気あんかがあったなぁ懐かしい
*海宝くんが好きなシーンをきかれて「すずが納屋に泊まった水原のところに行くところ」と答えていて、「え?どういう気持ちで行かせたのか周作の気持ちがナゾ」と思っていたのだけど・・・
純情なおばちゃんは(笑)「すずは温いのう・・・」のくだりばかりに目がいって、ハラハラしていたのでね
でもその後の水原の発する宣言のような、そして遺言のようなコトバが深くて、回を追うごとに泣けてくる
*わたしは戦争ものが苦手なのだけど、この作品は誰ひとり悪人が出てこないので、温かい気持ちで家に帰れます
浦野家の家族も北條家の家族もみんな思いやりのある人達で(それにポジティブ)、最初はヒール役かと思っていた周作の姉の径子(音月桂さん)が「自由の色」あたりで、思いがけず一番観客の共感をさらうということになるし
*リンドウのお茶碗を預けた遊郭のテルちゃんの可愛らしい表情と「よかよ・・・綺麗かお茶碗たい」の台詞が可愛くて好き
*妊娠してなくガッカリしたすずを慰めるリンの言葉から、リンの生い立ちが見えてくる
貧しく文盲に近い育ちでありながら、どこかノーブル(言葉遣いやしぐさが綺麗)で優しい配慮のできる人格が育つなんて・・・彼女の物語が気になりますよね
そしてやっぱり幼いすずが出会った「座敷童子」はリンだったのかな?
*リン役の平野綾ちゃんの歌には魂を揺さぶられる
とっても好き
*すずの血液型はB型らしいけれど、「ぼーっとしちょるお嫁さん」と終戦前後の錯乱モードの落差を見ると、むしろAB型っぽいなと思ったりする
*今回「周作防空壕掘り席」でした
汚れた下着みたいなシャツ着て、あんなに爽やかな人って!(笑)
*ナンチャッテ呉弁が移っちゃって、時々出てくる
*2009年の「マルグリット」から密かに応援している飯野めぐみちゃんが毎日ブログを更新して、「この世界の片隅に」のことにも触れて書いてくださっていたので、より楽しい観劇になりました
いいめぐちゃんの小林のおばさん、いいお味でした
特に暗にリンさんを指した台詞の言い方、最高〜