2023年12月9日

GPファイナル。

ショートは男子が先だったのに、フリーは女子のあと・・・

イザボー、ショートはひどい出来だったのが、一夜明けて全く別人のように完璧だった。

体調?気持ち?中国だから、ウィルス感染とか、食べものとか疑ってしまうのは偏見ですかね?

坂本さん、すごい。勝利への執念、勝利というよりも、パーフェクトへの執念か?

後半のジャンプをミスしたが、それを最後の最後にコンビネーションつけて取り返す。

フィニッシュが、修羅場乗り越えてきた大人の、クールなポーズに見える。

 

男子は、ショートで4ルッツを失ったアダムからだ。

結局のところ、ほかの選手も、フリーでジャンプ1本は失っている。

だけど、その差を埋めきれなかったのは、

ショートの大技でのミスは0点になるリスクが、高いということだ。

そこに、4アクセルを投入したイリアはすごい。

 

アダム。中国大会と同じに滑れれば、200点超えで、まだチャンスはある!

 

最初のシーンは、町田さんの解説でよくわかりました。

私は、何か怪物が体に入り込んだのかと思ったんですが、

タイプライターの音、流れてくる拍子、それを飲み込んで・・・

4ルッツ。飛んだ瞬間、傾いた、けどとにかく着氷した。

4トゥ3トゥ。いつもより流れはない。3アクセル2アクセル。

4サルコ、ステップアウトか!強気だ。楽な技に変えたりしない。

 

何かをノートに書きなぐる音とともに、指で指し示すジェスチャー、

ページがめくれ、プログラムのパートがシフトする・・・

4トゥだ!きれいに入ったよ!3アクセルも!

バイオリンの音色、流れるようなラインに乗せて、ステップシークエンス。エッジが深い、伸びる。

サイレンの音とともに、一気に駆け出して、3ルッツからの3連続。

スピンの最中に銃声が鳴り響き、クライマックスへ・・・コレオだ。

日記をテーマに、人生を表している、こんなに若いのに。

そうは言っても、189点。減点1は何なんだ?

あああ、コレオの最初、片膝をついて回る場面がある。

確かにちょっと滑って、いつもと違う。尻もちついた?転倒扱い。

GOEも減点されてる!彼の一番得意なところ、思わぬところで足をすくわれた。

これでいつもより、5~6点失っているよ。

いいんだ、初出場。ゴールはここでなはい。

 

次のケヴィンは、ボレロのすごいアーティスティックなプログラム。

4トゥを2回に増やしてきた!これは不発。

そして、3アクセルが痛い転び方をした。脇腹打ったように見えた。

このあとジャンプは、全く力が入らない。回転も足りないし、何度も転ぶ。

切ない。もうやめようよ!

 

でも、最後のコレオ、いつもは充実感からのパッションがあふれているんだけど、

今日は、執念からの強い情を見ました。

ケガしていないといいなあ。せっかく治って、今ここにいるのに。

どうかどうか、お大事に。

コーチのシルビアの、リンクサイドのアクションを真似して喜んでいたケヴィンでいて。

 

もうひとり、体調不良の佳生くん。(意外とそういうこと、多くないか?)

やっぱり中国だから?(失礼な・・・)

でも彼もやっぱり意地で滑り切る。

有言実行、4ループ入れた。その後も4回転をトゥ、サルコと決める。

すごい、すごすぎるよ。気迫が見えるようだ。

全日本まで10日ある。あなたもやっぱり、どうかお大事に。

長野で鍵山と宇野に、勝ってくれ!

 

鍵山。

最初のジャンプが2サルコになってしまった。

次の4トゥからの3連続は手堅く決める。今回、彼にもう4回転はない。

あとのジャンプをすべて質のよい、加点を多くもらえるものにして、

表現力で勝負、今季はそういう方針だ。

それが功を奏して、184点だ。

4回転4本のアダムと、5点しか差がなかった。

トータルでは288、3位確定。「300点クラブ」にはまだ遠い。

 

宇野。

ピョンチャンと北京でメダル取って、ワールドチャンピオンも2回なって、

ファイナルだって勝っている。

持ってる4回転は、フリップ、ループ、トゥ、サルコだ。

羽生よりもずっと技術的には上のような気がする。

これを堅実というのか?メディアでは目立たない?

宇野が出ても、GPシリーズはゴールデンで放送されない。

(テレ朝の好みでないだけ?)

羽生ほどのカリスマ性は感じられないというか、

(あんなになっちゃうと、結婚生活とか、庶民の幸せがなくなっちゃうけれど・・・)

ファンの人生を狂わせるほどの魔性は感じられない。

 

と、書いてみたけれど、宇野は人気を得るために滑っているわけではない。

ましてやゴールデンで視聴率を取るために滑っているわけでもない。

そしたら、オリンピック金メダルのため?(唯一持ってない)

羽生もネイサンもいなくなって、なんとなく勝っている。

長らく活躍しているけど、意外に若く、12月17日で26歳だ。

アダムと3つくらいしか変わらない。

でも、今年は、なんとなくでは勝てないことを実感したのだろう。

イリアが本気出した。アダムも猛追している。

 

で、今シーズンの宇野は、表現力に力を入れるんだそうだ。

それって、イリアも4アクセル封印してまでも、そっちに精力傾けている。

 

それを踏まえて、宇野のフリーは、高難度のジャンプとともに、表現力の向上、

だけど、3アクセルが抜けちゃった。それを最後のジャンプを変えて、

3アクセルから3フリップをつけるという強い意志を見せた。

(坂本さんといっしょ!)

だがしかし。こんなに頑張ったのに、191だ。

やっぱり4フリップと4トゥと3フリップにqマークだ。

 

そして本気のイリアはすごかった。

衣装も前より華麗なる、貴公子然とした感じに変わっている。

最初に4アクセル!転んじゃった。4ルッツ、4ループ、4サルコ、

後半になっても、4ルッツ、4トゥ、

シークエンスで3ルッツから3アクセルをつけるという離れ業。

スピンが2つレベル3だ。これが4になっちゃたら、これ以上何を望む?

207、アダムの今シーズン最高点を超えてきた。

はああ。もはや誰も勝てない。

19歳。新たな時代だ。誰がとめられるか。