2004年
11月4日
丸子移動展だった。小学生相手に作品の解説なんぞしたりする。
実は名札を忘れてしまったので、北澤美術館の名札を使ったりして。館名のところに紙張って使いました。
小学生が去ったあとは、閑古鳥が鳴いていて、博物館のK藤さんとお話した。
一人娘がいて高崎で公務員していて、29なのに結婚もしていないで好きにやっているそうだ。
で、ヒロミは薬指に指輪してるけどこんなん見せかけで、外車に乗ってあそびほーけている。
でも親も身よりもなく、仏壇と神棚のあるアパートでひとり暮らしで将来は助けてくれる人もないし、今入院してもパンツ洗ってくれる人もない、と言ったら、非常に現実的だったらしく、ムスメに早く結婚を勧めようと言っていた。
 
5時に店じまいして、三才山越えて松本に出た。
5:50、高速に乗って、途中で夕御飯食べて、名古屋に9時に着いた。
ホテルに車置いて、コンビニに何か買いに行こうと歩いていたら、道を聞かれた。
 
「十六銀行って知りませんか?」
「わかりません、ごめんなさい」
「そうですかー、この辺にあるらしいんですけど、この通りって桜通ですよねえ」
「あーそれは正しいと思います」
「ぼく、昔は名古屋にいたんですけど、転勤で大阪に行っていて、また戻ってきているんです。○○という会社です。」
(有名みたいなんだけど、知らなかった)
「すみません、わたしは、長野から来ているのでわからないんです」
そうなんですかー、もう、銀行わかんないから飲みに行きましょうよー
「・・・・」(これってナンパ??)
このようにして夜は更けていくのだった。
(飲みには行かなかった)
11月5日
8時に起きて、レポート書いたよ。
ちゃんと、パソコンと、参考文献も持参したのだ。3泊なのに、異常に荷物が多いわたし。
「クリムト、世紀末の夢」などというありがちなタイトルでレポート完成、
名駅の向こう側にある「大一美術館」に出発した。ヒロミは、地図を見ながら、ちゃんとそこにたどりつけるか、車で出かけるのが好き。ちょっとしたアドベンチャー!なのさ。
(すごくわかりやすいところだから、絶対迷わないんだけどね)オープンカーで出かけました。すごく暖かくていい天気。
 
この美術館は、うちの美術館(おっと、北澤ね)と同じくガレの作品を所蔵することで有名です。
このたび、ガレが万博に出品したもの(出品モデルというのは多いのですが、実際に出品したものはなかなか巡り会えません)が見れるというので、喜びいさんで出かけました。
 
おもしろかったですよ。うちにあるのと同じ形のものでも、やはり何となく違う。
好かれようと気にかける」という作品は、かえるとトンボが見つめ合っている作品です。
 
ガレ中期の「黒いガラス」で、被せガラスの黒いガラスを削ったところから青いガラスが見える印象的な作品です。北澤にもありますが少し丸みを帯びた削り方のように思えます。

中世貴人花瓶」これも、男女、対にして飾っていましたが、こちらでも同じに飾っていました。
こちらは、ベースのガラスがつや消しっぽくて、ビミョウに違うかも。

 「フランスの薔薇」の小さい花瓶は、ピンク地に、真っ赤なつぼみがついているガレの代表作です。これも沢山バージョンがありますが、二つ並べて、比べてみたいですね。ああ、みんなそうなのです。ひっじょうに、興味深いです。並べてみたい!!!!!
 
で、万博に出品された「茄子型ランプ」がすごく、すごーくステキでした。
茄子の形をしたランプ!なんて普通思いつきません。茄子の実の部分が胴になって、茎が上方に伸びて、本来は上に花の形の笠があったようです。美しいのです。ヘタが宝石のようについていて、実の部分には、茄子の花と、ビクトル・ユゴーの詩がクラビュール(彫刻)されています。
 
もひとつ、ジャンヌ・ダルク文花瓶も黒の濃淡がすばらしく、細かい彫りもきいていて、美しいものでした。一見の価値ありです。
笠寺の、レインボーアリーナには、国道23号で行きましたが、高速みたいで、しかもめちゃくちゃ混んでいて、スリルがありました。オープンカーは目立つ!!どこで降りてよいか?難しかったけど、なんとかなりました。
ここからやっと、スケートのお話。
 
アイスダンスが一番好き。この日は、オリジナルダンス、今年の課題は、リズムコンビネーション。
ヒロミヒイキの、デンコワ/スタビスキ組はこういうの、苦手かと思ったんだけど、大丈夫だった。
 
ランスの、デロベル/ショーンフェルダー組はめちゃよかったっす。
解説の樋口さんは「シックな」と表現していますが、ほんとにパリの憂愁という感じなんだよね。
ショーンフェルダーは、ミカ・ハッキネンを思わせる、北欧の王子様風なのだ。
いつも、関係ないようなところでつまづいたりしてはらはらさせるけど、今日は大丈夫でした。
リフトが、すごく美しい形なのですよ。ほかのカップルは、変わっていて珍しければいいだろう!というリフトが多々ありますが、違うの!美しいです。見てください。是非。
 
女子ショートプログラム、世界選手権女王、しーちゃんのための大会?という雰囲気でした。
オーラが違う。風格がある。ミスをしない。
最初は3回転-3回転で、その後のステップも、コンビネーションスピンも、スパイラルも、なにもかも完璧な上に、蝶々夫人の情感も充分表現していました。
新採点システムで、自己ベスト、そして、2位のソコロワを大きく引き離しました。
館内はスタンディングオベーションでした。地元ミキちゃんは、ジャンプがひとつうまくいきませんでした。
でもとりあえず3位。ジプシーの曲は大人っぽいケド、もっと元気なのがいいと思う。
恩田さんは、アメリカで変わった!といわれているが、うーん、去年と同じなのでは?手の線と脚の線が美しくないです。
ペアはあまり興味ないです。
11月6日
ホテルを早めに出て、栄でお買い物。
小心者のわたしは、名古屋人ジョーシキの路駐ができなくて、でも、おいちゃったんだけど、1回動かしてみたりして。
とりあえず、スタバで朝ご飯。それから、デルヴォー展。
新潟まで見に行ったのにねえ。やめられないね、デルヴォーマニア。
彼の描く、目の大きい無表情な女性に惚れているのです。妖しい気持ちになります。
ヒロミも向こうの世界の人になりたいのかもしれません。
でも、胸がないとだめか・・・
 
で、その後、スケートの投げ込み用プレゼントを買いました。
もちろん、本田武史くんに。そして、アイスダンスのデロベル/ショーンフェルダーと、デンコワ/スタビスキに。リラックス入浴セット。松坂屋のアフターヌーンティーは、ヒロミを誘惑するものが多い。
で、ついでにオレンジ色のまな板を買ってしまったよ。ヒロミのオレンジな生活がひろがったのだ。
 
キルフェ・ボンは、行列ができるケーキ屋さんです。どれもすごくおいしそうで、迷いましたが、やっぱりこの季節はモンブランでしょう!!!おいしかったっす。でもこれが本日のお昼だったりして。ぎりぎりでレインボーアリーナに到着です。
本日の任務は、巨大スヌーピーをミキちゃんにわたすこと。
 
今年の男子シングルに、ジュベールも来ないし、アブトも引退した。
プルシェンコも欠場だ。もー、優勝は本田武史くんしかない!と思ったんですけどね。
去年1年を怪我で棒に振った本田くんは、ちょっと太っていて髪型もイタマエ・カットでなんだか精彩がなかったです。去年のロミオとジュリエットが見たかったなあ。
 
世の中は進んでいて、ワイス、ゲーブル、ウィアーの3人が戦う全米選手権状態。
トップはウィアーで、体が妙に柔らかく、女の子みたい。顔がかわいいから、すぐ人気者になったよ。ヒロミはもっと男らしい人が好きなの。
 
アイスダンス、最終グループは超豪華でした。
第1滑走は、デンコワ/スタビスキ組で、衣装がクリムト状態の金色を主体にしたもので、いったいこれで何を滑るんだ!と思いましたが、バッハインアフリカ、というようなものでした。
 
バッハの旋律にアフリカのリズム、みたいな。スタビスキのエッジが深くて素晴らしい、とテレビの解説のひとがよく言いますが、ホントに、すばらしいのです。
イーグルの形でリフトに入ってそのまま回転に入ったりして。アフリカとバッハというわけわかんない個性的な音楽が彼らにはすごくよく合っていました。おととしの、シルクドソレイユを越えるかも。
 
次の、デロベル/ショーンフェルダー組は、深い赤を主体にした絵画のような衣装、と思ったら、曲は「フリーダ」でした。リアシェンコが得意な曲、ね。
デロベルが、ビールマンスピンをするコンビネーションスピンが素晴らしかったです。
リフトはいつもステキだし、いつもこけてしまうツイズルも大丈夫で、よい出来でした。そして、ナフカ/コストマロフはやっぱり不調でした。「トスカ」だったのですが、実はこういう格調高いのは似合わないのでは?去年のオースティン・パワーズの方がずっとよかったですね。
 
というわけで、ブルガリアのデンコワ/スタビスキ組が優勝でした。めでたしめでたし。
女子フリーの前に、車まで、スヌーピーを取りに行きました。
かかえて持っていく途中で佐藤コーチに会ってしまいました。あきれた顔だったけど、オタクのミキちゃんのところに行くのよ。
 
会場では異常に目立っちゃったよ。
飼い主(?)のM山さんにさえ、ちかづくなー、目立つー、とかいわれ(でもしっかり手紙はいれた)、ソコロワには、じーっと観察され、席では置くところないので、後方に放置されていました。
 
女王荒川静香は、意外に地味なプログラムのロミオとジュリエット。
トリプルルッツで転んだけど、あとは、そつなくこなし、ステップは素晴らしく、他を寄せつけず、優勝でした。でも、フリーだけだったら勝ったのは安藤美姫ちゃんで、ギター協奏曲に乗って、パーフェクト!!だった。トリプル-トリプル-ダブルもきめ、最後までスピードを持って終了した。
これで4回転が入れば文句なしなんだろうね。飛ばなかったけど。
 
そして、巨大スヌーピーにおびき寄せられた、演技終了後のミキちゃんは、泣き顔ながらも、しっかり持って帰ったね。
 
男子シングルは、もう、つまんなかったのよー。
お目当ての人もいないし、本田くん絶不調。ジョニー・ウィアーは非常に上手で、ジャンプ降りたときの姿勢がすごくいいし、表現力もすばらしいので、1日で女性ファンが大量発生したけど、ヒロミはちょっとねー。
なんだかちょっと女ぽくて、理想の人じゃない。(しつこい)ゲーブルも笑顔がうさんくさいし。
ドンビエもフランスの人だけど、ジュベールがいいんだよね。
 
てなわけで、エキシビジョン。実は1番頭に残っているのは、マイケル・ワイスのアメリカっぽいナンバーで、かかとに特殊ブレードのついたスケート靴で滑るのが面白い。
それから、デロベル/ショーンフェルダー組のロープを使ったプログラム。
どうして、ぐるぐる巻きにならないのか?すごい!と思った。ゆうこさんは、アブナイやつだといってたけどね。そんなこと言ったら 、デンコワ/スタビスキ組の目隠しもかなり・・・だよねえ。
でも彼らの独特の世界が開けていた。でも去年も見たんだった。
毎年変えて?そしてアンコールは違う曲をやってくれる余裕があるといいんだけど。
 
この日はアリーナじゃなかったのでサインボールももらえず、タッチもできなかった。
うう。来年は、東京だって。GPファイナルも東京だって。
長野でどっちかやってくれればいいのにね。