天使と悪魔 | フラワーエッセンスナビゲーター☆☆チョンボン

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どうして人の心には

天使と悪魔がいるの?

そう孫に尋ねられたおばあちゃん。

子供のころ、同じ問いかけをして

祖母から聞いた話を語ります。

 

遠い遠い昔

天使と悪魔の戦争があった。

 

太陽が昇る場所から

太陽が沈む場所まで

長く伸びた深い亀裂を挟んで

亀裂の北側には無数の悪魔がうごめき

南側には同じく天使が列をなして並び

互いににらみ合って

間合いを計っていた。

 

大きさも力も能力も

天使が幾倍も上回っていた。

 

けれど、天使には

悪魔を殺す許可がおりていなかった。

 

それは悪魔も同じだけれど

そんな許可など

悪魔にはなんの意味もなかった。

だからこそ悪魔なのだ。

 

そしてふいに戦いは始まった。

 

 

純白の羽と闇夜色の羽が、

亀裂の上で入り乱れ

悪魔のすさまじい叫び声が

地上に響き渡った。

 

小賢しい悪魔は、一人の天使に

何人もが取りついて

防戦一方の天使を

次々と仕留めていった。

 

天使は体中を刺しつらぬかれながらも

自分に取りつく悪魔たちから

一人を選び、その腕に抱えると

そのまま亀裂の底へと落ちていった。

 

取りついていた悪魔たちは

仲間の悪魔を見捨て飛び去った。

 

天使に捕まった悪魔は

死に物狂いでもがきまくったけれど

天使の力は強大だった。

 

光も届かない深い亀裂の底へ底へと

数限りないたくさんの天使と悪魔が

落ちていった。

 

天使は悪魔を殺せないので

そうやって捕まえておくしかなかった。

 

亀裂の底には牢がある。

だが悪魔を一人でそこにいれても

悪魔の力を封じることはできない。

 

牢には天使も共に入るしかなかった。

その牢は狭く羽を広げる隙間もなく

一つ一つが堅く厚い壁に閉ざされて、

仲間の天使たちや天の声を聞くのも

ままならなかった。

 

光と切り離されて

天使は本来の力を失い、

悪魔を捕まえておくのが

精いっぱいだった。

 

けれど、暗闇の中、

牢の壁にあいたほんの小さな穴から

かすかな光が漏れ出るのを

天使たちは互いに見ることができた。

 

意地悪な悪魔が穴ををふさいで

闇を呼び寄せると

牢の中は一時

真っ暗闇に沈むのだけれど。

 

闇の住人悪魔は

「意外とここも悪くない」と思った。

天使はそんな悪魔を

腕に抱きしめながら微笑んだ。

時が来るまで

一緒にここで生きていこう。

それが私とお前の定めなのだ。

 

 

だから人の中には

天使と悪魔がいるんだよ。

 

 

 

写真:映画「天使と悪魔」より