十字軍や蒙古の中国襲来など
世界が覇権争いに乱れていた時代
長く平和を保ち
繁栄していた王国があります。
カンボジアの密林に生まれた
アンコール王朝です。
アンコールの王は
各地に観音像を建立しました。
その像の身体には100体を超える
様々な宗派の神が刻まれていました。
美しい観音の巨大な顔面像で有名な
バイヨン寺院には、
やはり様々な神の姿を刻んだ
レリーフがあります。
信仰や宗教は
時に戦争を引き起こすほど
相容れない領域のものですが
アンコールの王は
自身はシバ神を信仰しながら
全ての信心を受け入れ認めていました。
その受容の姿が
微笑みの観音像に
象徴されているのですね。