術後、第一回目の通院だった。
今日は両親も一緒に行く、と言って付いてきてくれた。
いつものように再来機で予約表を出し、外科外来へ持って行った。
また一番最後かな?
最後の時っていつも最悪のことしか言われてないから…
待ってると緊張で吐き気がする(;´д`)
一時間位で呼ばれた。
「ちぇいぴぃさん、どうぞ」
(うお~。呼ばれた。)
診察室に入って、まずは傷口のチェック。
傷口は問題なし。
リンパ液の溜まり具合は……問題なし。
注射針で抜かれたリンパ液は、2CCだった。
洋服を着て椅子に座るように言われた。
O先生は母が一緒来ているのが見えたみたいで、
「お母さんも一緒に聞いてもらったら?」
と言ってくれた。
私は緊張のあまり、母を診察室に入れるのを忘れて、サッサと一人で入ってきてしまっていた。
(どんだけ、緊張してたんだろ。)
洋服を着て、椅子に座り、母も一緒に診察室に入ってきた。
と、O先生がおもむろにパソコンをマウスでカチカチとやりはじめた。
「え~。病理結果ね。まずは、エストロゲン、プロゲステロン、共に95%。陽性ね。her-2は1+。陰性ね。……。。。今後の治療なんだけど。。。。。。…………………抗がん剤ね。TC療法というのがあります。タキソールとシクロフォスファミドね。この抗がん剤が候補になります。」
「え?抗がん剤?え?ホルモン療法じゃなくて?え?」
「う~ん。まだわからないけど。やることになった場合は、TC療法ね。」
「それって、いわゆる抗がん剤、っていうことですか?」
「そう。抗がん剤です。副作用としては、髪の毛が抜けます。これは必発ね。他には、吐き気、浮腫み、白血球減少…………」
「それは必ず?間隔は、どれくらいですか?」
「4週で1クール。これを4クール。」
「…………よく分かりません。もう一度説明して下さい。」
(もう一度説明してもらったけど、やっぱりわからなかった。いや、頭に入ってこない。)
すごく動揺していた。
隣で一緒に聞いている母は、もっと理解できていないようだった。
乳ガンの告知を受けた時にもらった冊子には、抗がん剤のこともきちんと説明されている。
でも、私は手術前に、術後はホルモン療法、と言われていたので抗がん剤のところは見ていなかった。
抗がん剤について質問したいけど、何をしたらいいか、わからない。
言葉が出てこない。
質問出来たのは、
・抗がん剤の投与間隔
・副作用と効果
・抗がん剤の名称と療法名
もう、どうしていいかわからない。
O先生は
「まあ、今、追加で病理検査に出しているものがあるから、その結果次第だね。今日は説明はここまでにしよう。正式に抗がん剤となったら、また詳しく説明します。」
私が動揺したからか、まだ抗がん剤と決まったわけじゃないからか、説明はそこで終了となった。
次回の予約を取って、診察室を後にした。
抗がん剤。
そんな説明が今日あるなんて思ってもみなかった。
私は抗がん剤を受けなきゃならないの?
信じられない。
母は事の重大さがわかってないみたいだった。
まあ、母自身が抗がん剤を受けるわけじゃないし。
病院から帰ってくる間
「ねーねー。抗がん剤って?やるの?正式名称は何だっけ?」
なんて質問してくる。
何だかイライラした。
さっき一緒に説明聞いてたじゃん。
私は今、動揺してるし、落ち込んでるし、ホントは泣き出しそうなの。
お母さんに説明してる場合じゃないの!
父は一緒にいなかったから、解るわけがない。
私の雰囲気からオカシイと思ってか、励ましてくれている。
でも、やっぱり今は励ましの言葉もいらない。
とにかくなにもかも嫌!
抗がん剤なんて聞いてない!
予測もしてなかった。
私はやっぱり癌患者だ……
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