夏至も間近に迫り、すっかり陽が長くなった。

疾うに午後6時を回ったというのに、太陽はまだだいぶ高い所にあって、遠くに立ち並ぶマリーナのビル群が、その煌々と輝く太陽を背に受けて、くっきりとした影となり夕刻の空に浮かび上がっていた。

 


エミレーツゴルフクラブはドバイの街中にあって、目抜き通りのシェイクザイードロードに面している上に、クラブの正面にはメトロの駅もあるので、交通の弁が非常に良い。

さらに、二つあるコースのうちファルドコースではナイターも出来る。
 
つまり、平日で仕事がある時であっても、その気になれば早朝出勤前に練習へ行き、会社帰りに18ホールのファルドコースをラウンドする事も十分に可能なのだ。
 
ゴルフ好きにとって最高とも言えるこの環境。
実際に、泣きながら日本へ帰って行くゴルフ好き駐在員の姿を見たのは一度や二度ではない。
 
そしてこのクラブには、そんな駐在員達が羨むであろう者たちがいる。
 
 
そう、それは、、、
このゴルフクラブに「住まう者たち」ーーー
 
 
だがそれはこの周辺の高級ヴィラに住んでいる人たちの事ではない。
どれ程近いといっても、それらは所詮ゴルフクラブの外側。
その「住まう者たち」とはまさに、ゴルフクラブの中、しかもコースの中に住んで居るのだ、、、!
 
 
たとえばこいつなんかがそう↓
ネコのエミ吉。
なんか言ってる。
 
エミレーツゴルフクラブの平和を守るために、今日もパトロールに勤しむ。
エミ吉は主に、ドライビングレンジ周辺を担当していているので、出会える確率はとても高い。
 
そしてもう一体。
滅多に見ることのできない住人がいる。
しかしこの時、奇跡的にその姿をカメラに収めることに成功した。
 
―――――――――――――――
 
すっかり陽も落ち、夜の帳に包まれたファルドコースの14番ホール。
ここまで全く良いところがなく、今度こそはと放った一打目はまたもや左へと大きく逸れ、
コース端の茂みへと向かって飛んで行った。
 
 
―――あの勢いだと、茂みの中に入ってしまったかもしれないな、、、
 
 
そう不安に思いながらボールの消えていった方へカートを進めると、茂みの手前でボールが止まっているのが見えた。
ふうと肩をなでおろしていると、そのボールの先、茂みの中で何かが動いている。
 
 
―――うん?、、待てよ、、、あれはまさか、、、!
 
 
咄嗟に携帯を取り出して撮影を始めると、次の瞬間、その何かが茂みを飛び出し、猛烈な勢いでトコトコトコと向かいの茂みの中へと消えていった。
その姿を追い、その「何か」が入って行った茂みを覗き込むと、照明の明かりの届かない暗闇の中から、それはまるで様子を伺うかのように、静かに、じっとこちらを見ていた。
 
 
―――人が深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている――――
 
 
そんな言葉が頭をよぎる。
闇の中に鋭く光るその眼光は、確実にこちらの一挙一動を捉えている。
 
 
―――一瞬たりとも気を抜いたらやられる、、、!
 
 
そんな恐怖に慄きつつも果敢に撮影を続けた。
その時の想像を絶する衝撃の映像がこちら↓
 
―――うん?、、待てよ、、、あれはまさか、、、!
―――(U)うん?、(M)待てよ、(A)あれはまか、、、!
 
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