cheeseです💕

 

 

 

今回ご紹介するのは

こちらの一冊📘

(ビンヤミン・アッペルバウム(著)藤井清美(訳)『新自由主義の暴走』早川書房、2020年)

 

 

高校時代にバブル🥳

大学に入る頃には、バブルが崩壊💦

就職する頃には氷河期😨

2000年をむかえたあたりから

仕事内容がじゃんじゃんかわって

いつのまにか職場の半数以上が非正規社員😳

ストレスmaxで退職し

学びなおそうと大学院にはいったわたくし。

 

どうやら自分の人生も

「新自由主義」

なるものの影響を多分にうけていたことがわかりました☺️

 

 

 

 

本書は「新自由主義」により格差が拡大した

第二次世界大戦後のアメリカについて

経済学者に焦点をあて論じたもの。

 

 

「資本主義社会であるかぎり

必ず生じてしまう格差を

国の政策によって是正しよう」

という従来の流れに対し

「市場がすべての問題を解決するから

政府は何もしなくてよい」

と主張した一部の経済学者たち。

 

彼らの主張が政治的な力をもったとき

アメリカ国内はおろか

国際社会にもひずみが生じます。

 

 

その真っ只中に

私たち、生きてるのよー😟

 

 

🌸🌸🌸

 

 

著者は、国内外の史料や自身の調査をもとに

「新自由主義」の弊害と改善策について考察します。

 

なかでもcheeseの心に残ったのは

アメリカ人が自身のアイデンティティーを

「消費者」と定義した、というくだり(p.204)。

 

「労働」ではなく「消費」に重点をおいたことで

「生産者の幸福を守る」ことをめざす公共政策に不寛容な人が増加した

と著者は指摘します。

 

その結果もたらされたのは、労働者や生産者叩き。

長期的な視野にたてば、けっして得策ではない

(それどころかマイナスにしかならない)

にもかかわらず歯止めが効かず

政治もこの流れを追認してしまいます。

これって、アメリカだけの問題じゃありませんよね🤔

 

 

🌸🌸🌸

 

 

素人のcheeseでも読了できたのは

ひとえに著者の筆力が圧巻だから。

 

それもそのはず、アッペルバウムは

「ニューヨーク・タイムズ」の社説に

経済・ビジネスの論説を書いている人物。

サブプライム・ローンに関する報道で

ジョージ・ボルグ賞を受賞し

ピューリッツアー賞の最終候補にのこっています。

 

そんな著者の文章を

わかりやすい日本語にしてくださった翻訳家の藤井清美さん。

出版してくださった早川書房さんに心より感謝です。

 

今回もよい勉強をさせてもらいました。

ありがとうございました🌹

 

 

お読みくださってありがとう。

九州からたくさんの愛と感謝をおくります💕

 

             cheese