cheeseです💕
今回ご紹介するのは
こちらの一冊📗
(トム・ニコルズ『専門知は、もういらないのか』みすず書房、2019年)
「こどもの一生」という
中島らも原作・脚本のお芝居がありましてね
昔、観に行ったんです。
ほんとに面白くて、前半笑いっぱなしだったんですけどね
後半になると、めちゃくちゃおそろしい内容へと変化していくんですね。
あまりの怖さに
cheese、観劇しながら泣きました(←マジで)💦
そんなことを思い出したのは
本書の構成が内容は違えど「こどもの一生」のようだったからなんですね。
著者の文章は軽やかでウィットにとんでて
思わずにやりとさせられる内容が続きます。
ところが結論部分にきて、
それまでご機嫌に読んできた内容が
一気に暗転するんですね💧
cheese、読みながら鳥肌がたちました‼️
おそろしいのは
「こどもの一生」が創作の世界であることに比して
本書の内容は現実世界だということ
私たちが非常にあやうい世界に生きているという事実を
著者は読者につきつけます。
📗📗📗(以下、ネタバレを含みます。ご注意くださいね⚠️)
トム・ニコルズは、アメリカ海軍大学校教授。
専門はロシア、核戦略、NATO問題(略歴より)。
著者は、
現代社会において一般の人々と
「専門家」とよばれる人々が分断されている様子を
詳らかにしていきます。
日本でもあるあるだと思うのですが
・担当医がいうことよりもメディアのいうことをきく患者
・ネット情報丸写しレポートを提出する学生
・専門家を軽視し、非科学的な情報を流布するインフルエンサー
・専門家の意見をきかない政治家
・・・といった人々の行動は、アメリカ社会にもみられるのだそう。
他方、専門家のほうは
テレビやネット情報をうのみにして
わけのわからない論戦をしかけてくる一般の人々に
うんざりしています
その結果、
専門家は自分たちだけの集団に
とじこもってしまう傾向にある
と著者は指摘します。
本来であれば、民主主義政治をおこなううえで
リスクをふくめて説明する立場にある専門家と
一般の人々が敵対的な関係におちいったために
(ここからがめっちゃ大事なところやで❣️❣️)
知識をもつ市民が不在となり
知識にまさる行政エリートや知的エリートが
国や社会の管理をひきうけることになります。
その結果
選挙で選ばれたわけでもないエリートたちが
社会を支配する構造ができあがる。
と著者は結論づけます
以上のような現状を打開するために
著者はいくつかの提案をくわえます(詳しくはぜひ本書をお読みになってね💕)。
社会の一員として、
各自がどのように生きるのかを問う一冊📗
出会えて本当によかったなー
ありがとうございました🌹🌹🌹
お読みくださってありがとう。
九州からたくさんの愛と感謝をおくります💕
cheese