今朝の河北新報と昨日発売の週刊文春の両方に、仙台在住の作家、伊集院静さんが寄稿されており両方読んだのですが、心に残ったのは震災当日の夜、何度も襲い来る余震で伊集院さんご夫妻は庭に避難したとのこと。その時に、満点の星空を見上げると流れ星が沢山見えて、中には上昇するように流れる星もあったという話。
多くの人命が失われたその晩に・・・と、胸が詰まる想いでした。


今日は家でWEBマガジンの編集作業等をしながら、TVやラジオで東日本大震災にまつわる沢山の話題を見聞きしていました。
やはり体験談というのは、その人だけのものなので、胸に響いてきます。


あの日はちょうど仕事が休みで、午前中はイオンに新刊コミックを買いに行き、楽しく読んでから昼寝して、ちょうど目を覚ますと、母がつけていたラジオから緊急地震速報が鳴ったのです。
廊下に出たとたんものすごい揺れ。
「もうすぐ来ると言われていた宮城県沖地震だろうなあ」と思いながら廊下の柱につかまり耐えていましたが、揺れは一向におさまらず、しかも一層激しくなるので本当に恐ろしくて。
子供の頃に体験した宮城県沖地震以上の揺れだろうと思いました。


揺れがおさまり、弟一家の無事が気になりましたが、停電しており、PHSも固定電話も繋がらず。
唯一、当時契約していたイーモバイルのPocket wi-fiが通じたんですよね。
それで、iPod touchを繋ぐことができたんです。
ただし、充電がわずかになっていました。
Twitterとfacebookに書き込みをしてみたけれど、弟はSNSを使わない人なので、連絡は取れず。
facebookの友人にお願いして弟にメールを送ってもらったけれど、後でよくよく考えてみると弟も同じくPHSなので、メールも受信出来ないわけで・・・。


でも、何が起こったのか把握できない中、少しの時間だけどネットに繋がっていることにより、日本各地に仲間のいる心強さを感じましたね。
ちなみに弟は、バスが運行していないので会社から自転車を借りて、一人暮らしの叔母の家にも立ち寄り無事を確認してくれ、うちにも夜中に顔を見せてくれました。


余震が多くてろうそくは危ないから、懐中電灯を使おうとしたら、家にある懐中電灯はことごとく古くて不調でした。
真っ暗な中、温かくないこたつの上にラジオを置いて、両親とお菓子などつまみながら過ごしました。
今にして思うと、宮城県とはいえうちはまだマシな方だったんですね。
避難所にも行かず自宅で過ごせて。(とはいえ、揺れが落ち着いてみると生活への支障は沢山あって家もあちこちおかしくなっていたわけです)


その日勤務だったら、おそらく帰宅難民になって、帰宅するのは夜中になっていたと思われます。
3~4時間かけて徒歩で帰った可能性も。仙台駅方面から歩く道順は分かりますが、とにかく遠いのです。
当時、よくバスで一緒に帰っていた同僚は、バスが止まってタクシーは長蛇の列で、なかなか帰れず一時的にパチンコ店で暖をとらせてもらったそうです。
一緒にいた別の同僚のお父さんが車で迎えに来てくれて、夜中にようやく自宅に帰れたとか。


ここまで、書いたところで、facebookが「過去のこの日を振り返ってみましょう」と表示してきました。
自分にとっての記録なので、2011年3月11日の投稿をここにコピーします。

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2011年3月11日 0:31
ER緊急救命室の最終回を観て、ドスーンと重い余韻に浸っております。

2011年3月11日 11:46
さっき書店に行ったら「きょうの猫村さん5」を発見!来月4/25に「テルマエロマエ3巻」発売の朗報も。ちなみに本日は「君に届け」と「ちはやふる」最新巻の発売日。もちろんGETしてきました

2011年3月11日 13:26
マスコミではなくミニコミ、「ミニコミ誌」の本かと思ったら、これからのメディアについて議論された内容をまとめたものとのこと。これは読みたい。


2011年3月11日 14:57
仙台です。何度も余震きて具合悪いです。停電なのでラジオと無線LANで連絡はとれます。震源地どこなんだろう


2011年3月11日 16:39
もうすぐipodの電池が切れてしまいます。ウィルコムはつながらないし、停電で災害ダイヤルも使えません。どなたか私の弟に私と両親は無事だとメールしていただけませんか?


2011年3月11日 20:24
少しバッテリー復活。首都圏の方々も帰宅できず大変な方が多いんですね。
気をつけてください。
こちら、懐中電灯が古くて次々ダウン。
何本か買い置きすべきでした。
飲料のおまけのミニライトがこんなに役立つなんて!
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改めて自分で読み返してみて、当時の詳細な記憶がよみがえってきました。
平和ないつもの日常から一変、何が起こったのかすぐにはつかめなかった様子ですね。

そして、一年後の3月11日のfacebook日記を読むと、いろんなことを考え過ぎてかなり精神的にまいってる文章になっていました。ちょっと読み返して辛い気持ちになる内容です。

いくらでも書けるし、この文章をまとめることも出来ないです。
自分はあの頃、Cheer Up!を頑張って続けていこうと思っていて、5年たった今もなんとか続けていられることに感謝して、また編集作業に戻りたいと思います。